2019-01-01から1年間の記事一覧

鎌田慧「反骨のジャーナリスト」

鎌田慧著「反骨のジャーナリスト」を読む。ジャーナリストには、権力を厳しく監視して、不正があれば厳しく追及し、世間に広く知らせる役割があるのですが、今の大手メディアが陥っているのが「権力への迎合」とも言うべき、由々しき事態。現場サイドがジャ…

NHKスペシャル「大廃業時代~会社を看取(みと)るおくりびと~」

10月6日(日)放送のNHKスペシャル、「大廃業時代~会社を看取(みと)るおくりびと~」を見る。少子高齢化による市場の縮小は、今後の日本経済にとって大きなマイナス要因ですが、その一つの大きな問題が、企業の廃業問題です。 私はよく商工会議所や大…

飯塚事件の深い闇

昨日(10月6日)、袴田事件の学習会があるということで、清瀬カトリック教会に行ってきました。袴田さんが収監中、カトリックの巡礼を受け造詣を深めたという縁で、カトリック教会が袴田さん再審の運動をしており、学習会などを開いているのを初めて知り、参…

鎌田慧「弘前大学教授夫人殺人事件」

ノンフィクション作家、鎌田慧さんの冤罪事件を追った作品、」弘前大学教授婦人殺人事件」読了。戦後間もなくの1949年に弘前で発生した大学教授夫人の殺害事件の容疑者として突然に逮捕され、一審は無罪判決だったものの、二審で覆され懲役15年の判決で、最…

慰安婦と徴用工問題

日韓関係が戦時中の徴用工に関する韓国大法院の判決以来、日本の貿易規制と、逆に韓国のGSOMIA未更新などの、お互いの報復措置によって、戦後最悪と言われるけなくな関係に陥っています。 土曜日に川崎にて、慰安婦問題に関するシンポジウムがあり、南…

映画「パリ、嘘つきな恋」「ドント・ウォーリー」

先週末、飯田橋ギンレイホールにて映画二題鑑賞。 フランス映画「パリ、嘘つきな恋」は何とも奇妙なタイトル。「パリ」をつければ、日本人は誰でも飛びつくとでも思っているのか。特にパリにこだわった映画でも何でもないのですが。 とは言うものの、作品自…

島本理生「ファーストラブ」

昨年上期上期の直木賞受賞作、島本理生さんの「ファーストラブ」をやっと読了。図書館に予約していましたが、予約が多く半年以上でやっと順番が回ってきました。 昨今は芥川賞、直木賞とも女性作家の活躍が目覚ましいく、直近の第161回では候補作6人がすべて…

鎌田慧「死刑台からの生還」

ノンフィクション作家、鎌田慧著「死刑台からの生還」読了。戦後間もない1950年、四国香川県の財田村で発生した殺人事件で死刑判決を受け、34年後に再審無罪を勝ち取った谷口繁義。典型的な冤罪がいかに作られたか、そして奇跡的な出会いにより再審の道が開…

映画「ラスト・ムービー・スター」

お彼岸の3連休の最終日の9月23日(月)、新宿シネマカリテにてアメリカ映画「ラスト・ムービー・スター」観賞。主演が80歳を超えたバート・レイノルズ。彼が自分の生涯をヴィック・エドワーズというかつての映画スターに置き換えて、落ちぶれた現在を反省を…

北陸旅行紀

9月19日(木)から福井県に仕事で行く機会があり、3連休が控えていることから、仕事が終わった20日午後から北陸三県旅行となりました。 20日は敦賀観光。港や気比神社と港の散策。敦賀まで新幹線が伸びりことから、駅周辺や沿線は新幹線工事の真っ盛り。周辺…

里見繁「死刑冤罪」

里見繁著「死刑冤罪-戦後6事件をたどる」読了。著者は毎日放送に入社し、テレビドキュメンタリー一筋に生きてきて、現在は大学教授を務める方。 戦後の代表的な死刑冤罪6事件(免田事件、財田川事件、松山事件、島田事件、袴田事件、飯塚事件)+足利事件(…

市川寛「検事失格」

検事を12年間勤め、現在は弁護士となっている市川寛著「検事失格」読了。 ダイバージョン、訳すと犯罪者をできるだけ社会復帰できるような手助けを司法行為を通じて行うこと。これを目指して検事に任官した市川氏が、現実の検察という海の中で、もがき苦し…

横田基地は東京を守っているのか

本日は、東京福生市にある横田基地で行われた日米友好祭を見学に行ってきました。横田基地の名前は知っていましたが、正確な場所もわからずにおりました。たまたま、憲法9条を守る会のHPに、福生市民会館集合で見学会があるとのことで調べると、今日と明日…

映画「よこがお」

9月1日(日)、テアトル新宿にて日本映画「よこがお」鑑賞。深田晃司監督-筒井真理子のコンビによる「渕にたつ」に続いての作品。深田監督のオリジナル脚本作品でもあり、彼の大きな才能を感じるとともに、筒井真理子さんの演技にも脱帽の名作でした。 深田…

世界遺産「富岡製糸場」見学旅行

8月30日(金)、妻と一緒に世界遺産である富岡製糸場見学に行ってきました。 行くきっかけは、妻がドラッグストアのポイントカードを紛失し、群馬の高崎警察署から、ポイントカードを預かっているので、期限までに取りに来てください、との電話連絡があった…

映画「僕たちのラストステージ」「天国でまた会おう」「ブラインドスポッティング」

週末に映画散策観賞。 7日(土)は、ギンレイホールにて「僕たちのラストステージ」と「天国でまた会おう」 イギリス映画「僕たちのラストステージ」は、1930年代からハリウッド映画を支えたお笑いコンビのローレル&ハーディの晩年の伝記映画。二人は1950年…

朝鮮人強制連行と徴用工問題

韓国の最高裁判所における個人請求権容認判決以来、日韓関係は報復合戦で戦後最悪の関係となっています。そこで外村大氏著「朝鮮人強制連行」を読んでみました。 相当多くの資料を読み込んだり、インタビューなどした労作で、非常に客観的に書かれた著書とな…

瀬木比呂志「絶望の裁判所」

元エリート裁判官で、裁判所組織にあいそをつかした瀬木比呂志著「絶望の裁判所」読了。私自身、今、とある行政裁判で原告の一人となり、行政と戦っているのですが、裁判所や裁判官は全くあてにはならないことを痛感しているところです。詳しくは書けません…

映画「記者たち 衝撃と畏怖の真実」

8月25日(日)、ギンレイホールにてアメリカ映画「記者たち 衝撃と畏怖の真実」鑑賞。 地方新聞社にニュースを配信するナイト・リッダー社の記者が、イラク戦争のアメリカの政党理由となる大量破壊兵器の有無について否定し、政治権力に向き合う姿を描く。ナ…

電通過労自死関係書籍2冊「電通事件」「過労死ゼロ社会を目指して」

2015年に電通の新入社員、高橋まつりさんが過労自死した事件を扱った書籍二冊読了。 北健一著「電通事件」は100ページほどの短篇。電通という会社の歴史的にもつ風土、習慣がこの事件を起こしていることを語っています。常にお客さんファーストの体質、その…

冤罪足利事件―「らせんの真実」を追った四〇〇日

下野新聞記者著「冤罪足利事件―「らせんの真実」を追った四〇〇日」読了。下野新聞は足利事件が起こった栃木県の地方紙。その地方紙記者が、地元で起こった幼女殺害事件を警察、検察の捜査を何の疑いなく垂れ流し、裁判所の判断にも疑うことがなかった反省を…

池井戸潤「下町ロケット ヤタガラス」

池井戸潤の下町ロケットシリーズ「ヤタガラス」読了。TBSテレビでドラマを見た小説なので、ストーリーが頭にあることもあり、スイスイと読める作品。尤も、池井戸作品はどの作品も読みやすいのですが。 しかし、池井戸作品はドラマ性があるというか、ほと…

「ワタミ過労自殺」

東京新聞記者著「ワタミ過労自殺」読了。働き方改革法案のきっかけの一つともなったブラック企業問題。入社2か月で自死したワタミ社員、森美菜さんの過労死事件を追ったドキュメントです。 渡辺美樹氏が創業して急成長した居酒屋チェーンのワタミに4月に入…

突発性難聴のその後

発症から2か月弱が経過しました。退院後は2日間の通院でのステロイド点滴、その後は服薬治療となりましたが、難聴と耳鳴りはそれほど改善していない状況です。8月15日~16日に伊香保温泉で温泉に長くつかり、お酒も飲んで、帰宅後は血の循環がよくなった…

姫野カオルコ「彼女は頭が悪いから」

姫野カオルコさんの小説「彼女は頭が悪いから」読了。3年前に発生した院生を含む東大生5人が、他大学の女子大生にわいせつ行為をして、強制わいせつ罪で有罪判決を受けた事件を題材とした作品。事件の概要を見ると、ほぼその通りのストーリーで描かれてい…

映画「ブラック・クランズマン」

アメリカ映画「ブラック・クランズマン」を13日に観賞。現代アメリカのトランプが進める白人中心主義を痛烈に批判した作品。 コロラドスプリングスの警察署に採用された黒人警官、同じ警察署の白人警官が、白人至上主義団体KKKに潜入し、その実態を暴き、…

映画「西鶴一代女」

お盆休みは大学などの講演会やシンポジウムもあまりない時期。映画館の映画も今一つひきつける作品がない。そんな中、京橋の国立アーカイブで14日、溝口健司監督作品「西鶴一代女」を見つけ、行ってきました。 井原西鶴の「好色一代女」を脚色し、一代女を田…

映画「荒野にて」、「運び屋」

夏休みの初日の10日(土)、ギンレイホールにて映画二題鑑賞。 イギリス映画は「荒野にて」は、両親を失った15歳の少年が、アメリカの荒野を旅する物語なのですが、実は強烈な睡魔に襲われ、中身を見ていないと言っていいほどで感想なし。 クリント・イース…

前川喜平氏講演

8月17日(土)、日本ジャーナリスト会議主催のJCJ賞授賞式に出席。 ネットで前日に探して見つけたのですが、特別講演として前川喜平氏の講演があり、かつ予約不要とあったため行くことに。 前川喜平さんはご存じの通り、安倍政権を批判しているリベラル派…

伊香保温泉旅行

お盆休みが終わろうとしています。9日間の長期休暇でしたが、過ぎればあっという間。この感覚は会社を辞めるまで続くのか?それとも辞めても続くのか?その答えももう直ぐ出る自分です。 さて、長期休暇で唯一の遠出は15日~16日にかけての妻との伊香保温泉…