2019-04-01から1ヶ月間の記事一覧

奥田英朗「我が家のヒミツ」

奥田英朗さんの「我が家のヒミツ」読了。6つの家族のヒミツというほどではないものの、それぞれの家族に起こった事象を軽妙に綴った短編作品集。 「虫歯とピアニスト」は、歯科医院で事務をしている敦美さんが、自身も好きな有名ピアニストが来院したことか…

中島京子「妻が椎茸だったころ」

中島京子さんの短編「妻が椎茸だったころ」読了。薄い本なので、一冊だけ持ち四万温泉の域帰りのバスで読むことができました。ただ、バスに乗っていると、どうしても眠くなってしまうことから、なかなかページが進まないのが難点。毎日の通勤電車ではスイス…

四万温泉温泉旅行

大型連休2日目の28日は、かねてより計画していた群馬四万温泉への旅。今回も妻とのアベック旅行。 去年は一人で伊香保温泉に行きましたが、群馬の名湯で行っていなかった四万温泉で草津、伊香保、四万を克服できました。 東京駅前9:00発の直行バスで四万…

映画「ビリーブ 未来への大逆転」

4月27日(土)、長いゴールデンウィークの初日は、新宿武蔵野館にてアメリカ映画「ビリーブ 未来への大逆転」観賞。クリントン大統領時代にアメリカ最高裁判事に任命され、今でも現役の女性判事ルース・ギンズバーグが若いころに弁護士として女性の権利拡大…

映画「家へ帰ろう」

珍しいアルゼンチン映画「家へ帰ろう」を下高井戸シネマにて鑑賞。題名からは想像できなかったのですが、異種のホロコースト映画。しかも非常に優れた映画でした。無駄な場面がほとんどなく、上映時間も1.5時間以内で、物語が凝縮しています。 アルゼンチ…

中島京子「平成大家族」

中島京子さんが平成18年ごろに書いた作品「平成大家族」読了。70歳で歯医者さんを辞め現在72歳の家族の当主一家は、夫婦と引きこもりの息子、老母の4人暮らし。ところが長女の夫が事業がうまくいかず自己破産して親子3人が転がり込み、次女が離婚して転が…

米澤穂信「儚い羊たちの祝宴」

米澤穂信のミステリー作品「儚い羊たちの祝宴」読了。良質なミステリー短篇が5編納められた作品で、米澤ワールドが展開します。いずれも「バベルの会」という大学の読書会に関係する登場人物が登場する連作の趣もありますが、話自体はすべて単独で関係性はあ…

奥田英朗「我が家の問題」

私の好きな作家のひとりでもある奥田英朗「我が家の問題」読了。書名の通り、6つの家族の中で起こっている家族問題をユーモアと、そして若干のミステリーも含んで、奥田さんらしい筆致で描かれた短編集。ほぼ完結している作品もあれば、「これからどうなる…

薬丸岳「Aではない君と」

薬丸岳づいている今日この頃。彼の長編「Aではない君と」を読了。薬丸岳作品は、処女作の「天使のナイフ」がそうであったように、実際にあった少年犯罪をベースにした作品が多いのが特徴ですが、この作品も神戸であった14歳の幼女殺害事件がベースになって…

薬丸岳「その鏡は嘘をつく」

薬丸岳の夏目刑事シリーズの長編書き下ろし作品「その鏡は嘘をつく」読了。「刑事のまなざし」で鮮烈デビューを果たした夏目刑事を主人公とした作品。この作品では、W主演として志藤検事も登場し、両者がそれぞれ別の事件を追っているうちに、それが結びつ…

映画「ディア・ハンター」、「ペパーミント・キャンディー」

先週末は40年前の映画「ディア・ハンター」と20年前の映画「ペパーミント・キャンディー」を鑑賞。 「ディア・ハンター」は、マイケル・チミノ監督の代表作にして、アカデミー作品賞、監督賞に輝いた渾身の一作。私が見るのは何年ぶりか?忘れましたが、ロシ…

薬丸岳「刑事の約束」

薬丸岳の夏目刑事シリーズ第4作「刑事の約束」読了。短編連作集ですが、どの作品も読みやすく、そして夏目刑事の人間を見る鋭い視線が描かれている作品。 「無縁」は戸籍のない少年とその親代わりの男を描く。万引き容疑で捕まった少年の身元は沈黙を押し通…

古処誠二「いくさの底」

第71回日本推理作家協会賞受賞作、古処誠二「いくさの底」読了。太平洋戦争時の日本のビルマ侵攻時、とあるビルマの山間の小さな村に駐屯した日本軍の少人数の守備隊の隊長が殺された事件を主事件として、戦争における軍隊の統率の在り方、侵攻した土地の…

映画「イップ・マン外伝 マスターZ」

3月31日(日)、新宿武蔵野館にて香港映画「イップ・マン外伝 マスターZ」鑑賞。 ご存じ、ドニー・イェンが演じたイップ・マンはもの静かな武道家でしたが、前作「継承」でも出演していたマックス・チャンがイップ・マンの後継者的な役回りで悪を倒していく…