2023-07-01から1ヶ月間の記事一覧

結城真一郎「名もなき星の哀歌」

結城氏の作品は初めてとなるが、本屋大賞の事典になったという本屋大賞の次点になったという話題作でもあり、期待して読んだ作品。確かに途中までの展開は面白かったのですが、やはり記憶の取引を水晶玉を通して行うという、非科学的な要素があること、話が…

芦沢央「火のないところに煙は」

芦沢氏は1984年生まれというので今年39歳の、まだこれからが楽しみな作家。「火のないところに煙は」は、2016年から18年にかけて小説新潮に連載された連載短編。但し、第一話から五話までは小説新潮に連載されたが、最後の終話は書下ろし。「私」が新潮社か…

白井智之「名探偵のいけにえ」

白井智之氏の本格ミステリーで、昨年2022年9月に発行されたばかりの「名探偵のいけにえ」読了。本格ミステリーとは、いわゆる謎解きに重点を置き、そこには名探偵が必ず登場するというような定義のようで、その定義によれば、本作は本格ミステリーの部類に入…

夕木春央「方舟」

毎年末恒例の週刊文春ベストミステリー2022年度のベスト1に輝いた夕木春央氏の本格推理小説「方舟」読了。いわゆる密室もので、犯人がそこにいた7人に絞られるものの、読者はなかなか真犯人が特定できない展開で、勿論登場人物で生き残った7人も、翔太郎さん…

道尾秀介「向日葵の咲かない夏」

道尾秀介お得意の、読者を騙すテクニックを駆使したミステリー「向日葵の咲かない夏」読了。 登場人物は少なく、主人公の9歳ミチオ少年と同級生で、クラスでいじめにあって不登校気味のS君、担任の岩村先生、古瀬老人、ミチオの妹のミカ、あとはミチオの両…

中山七里「越境刑事」

多作の中山先生が、中国の新疆ウイグルでの民族浄化、人権侵害にまで“越境”して描いた「越境刑事」読了。架空の国や民族ではなく、明確に実名でこれだけはっきり描いているのは驚きで、習近平が読んだら頭に血が上るほど怒り狂うのではないか、日中の外交に…

初夏の東北温泉旅行

6月28日(水)~7月1日(土)、3泊4日の東北への夫婦温泉旅行挙行。例によって大人の休日倶楽部パスを利用した交通費お得旅行で、なおかつ最近はじゃらん専用で予約していて、ジャパンクーポンと全国旅行支援、そしてじゃらんポイントを最大限に利用するため…