2020-08-01から1ヶ月間の記事一覧

辻村深月「ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。」

辻村深月さんの長編作「ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。」読了。この作品をNHKが長澤まさみ主演でドラマ化しようとしたものの、脚本が本作の趣旨から離れているという辻村さんのクレームで裁判沙汰にもなったといういわくつきの作品。この件はあとで述べよう。 …

安倍首相の退陣

2020年8月28日(土)午後2時、安倍首相が自民党役員会で辞任の意向を表明した。数日前に佐藤栄作元首相の連続在職日数を更新したばかりですが、持病の再発で重責を果たすことが困難になったとの理由。これから後任選びが本格化するが、その選出方法は二階幹…

辻村深月「鍵のない夢を見る」

辻村作品の代表作でもあり、2012年に直木賞を受賞した5編の短編集「鍵のない夢を見る」読了。短編集の主人公はいずれも地方都市に住む若い女性。辻村さん自体が山梨県で育ち、大学も千葉だったので、若いころは東京には住んでいなかったはず。従って、地方都…

映画「赤い闇 スターリンの冷たい大地」

8月22日(日)、新宿武蔵野館にてイギリス映画「赤い闇 スターリンの冷たい大地」鑑賞。 ナチスのホロコースト映画は、75年たった現在も盛んに作られており、その悲惨さを映像がこれでもかこれでもかというように伝えています。それに比べてソ連=ロシアでの…

辻村深月「朝が来る」

辻村深月さん作品を集中的に読もうと思い、「朝が来る」読了。 特別養子縁組制度については、何かの本で読んだことがあるのですが、こうした小説を読むとより理解が深まります。本作は、この特別養子縁組制度を利用する、すなわち子供を持ちたい夫婦と、子供…

辻村深月「ロードムービー」

辻村深月さんは、今最も売れっ子の女性作家ではないでしょうか。2012年、32歳の時に「鍵のない夢を見る」で早々と直木賞を受賞。その後も話題作を発表していますが、そのペースは全く衰えていません。本書「ロードムービー」もなかなか読ませる3篇の短編集。…

中山七里「恩讐の鎮魂歌(レクイエム)」

久しぶりの小説、中山七里著「恩讐の鎮魂歌(レクイエム)」読了。 最初の船の沈没事故の描写は、韓国という国名がはっきり記され、避難する乗客の一人の男が、若い女性が確保していた救命胴衣を暴力で奪って、その男は助かり、女性は行方不明となった筋書き…

夏の長期休暇の過ごし方

8月8日~16日までの9日間の長期夏休み。この休み前に2泊3日の信州温泉旅行もあって、今回の休みはひたすら家籠りの予定でしたが、11日から一泊二日で河口湖の温泉に行ってきた。久しぶりにいい天気に恵まれ、初めて富士山5合目までバスで行くと、本来であ…

秋山賢三「裁判官はなぜ誤るのか」

24年間裁判官に従事し、その後弁護士となった秋山賢三氏著「裁判官はなぜ誤るのか」読了。新書の200Pなのですが、かなり読むのに時間を要しました。読んでいて感じたのは、裁判、裁判官への失望です。秋山氏本人が言っているように、裁判官時代と弁護士にな…

守屋克彦編著「日本国憲法と裁判官」

日本の裁判所、裁判官の問題については、元裁判官の安倍晴彦著「犬になれなかった裁判官」などで取り上げていましたが、守屋克彦編著「日本国憲法と裁判官」は、編著者はじめ全部で30名の元裁判官が、自身の経験からその問題点を明らかにしています。 全体に…

夏の信州温泉旅行

コロナの影響で、2020年度第一回大人の休日倶楽部パスが中止され、例年の3泊4日の東北方面旅行が6月末にできなかったことから、8月2日~4日にかけて、2泊3日の信州温泉旅行に妻と一緒に行ってきました。 今回の目的の温泉は高山温泉郷山田温泉と野沢温泉。 …