2023-02-01から1ヶ月間の記事一覧

中国新聞取材班「ばらまき」

中国新聞は広島に本社があり、ばらまきとくれば、政治に興味がある方ならすぐに気が付く河井夫妻選挙違反事件。この事件を地元新聞として恥ずかしくないように徹底的に調査報道を行った記録が本作「ばらまき」。 地元の地方議員や首長40人を含む100人に約3,0…

中山七里「棘の家」

多作の中山先生ですか、私も随分読んでしまったので、新作を探していたのですが、図書館で見つけたのが本作「棘の家」。棘の家とはどんな意味なんだろうと読み進めていくと、さすがにタイトルのつけ方がうまいものです。正に刺々しい様相を呈していく主人公…

柚月裕子「チョウセンアサガオの咲く夏」

柚月裕子さんがショートショートに挑んだ作品「チョウセンアサガオの咲く夏」読了。11の短編が収蔵され、小説家はこんな短い小説でも人を引き付ける力があるのかと感心。 表題作「チョウセンアサガオの咲く夏」は、母の病気で実家に帰り、ひたすら母親の介護…

逢坂冬馬「同志少女よ、敵を撃て」

逢坂氏のデビュー作ながら、アガサクリスティー賞を満点で受賞したほか、、本屋大賞を受賞、直木賞候補にもなった記念すべき作品「同志少女よ、敵を撃て」読了。 時は1942年~1945年、おまけに1978年が出てくるが、第二次世界大戦中の独ソ戦が舞台。イワノス…

阿津川辰海「入れ子細工の夜」

阿津川氏が謎解きの本格推理を4編収蔵した「入れ子細工の夜」読了。 非常に凝った謎解きの細工が施されており、一回読んでも理解しにくいほどで、頭が悪くなる一方の私には難しい作品でしたが、理解できた内容だけ記します。 「危険な賭けは、若槻晴海という…

有栖川有栖「捜査線上の夕映え」

岸田首相は「異次元の少子化」と銘打って、危機的な少子化に対応する構えを見せているが、異次元の具体策は全く見えてこない。内閣に少子化担当大臣が置かれているが、誰が大臣なのか知っている人はほとんどいなかったのではないか。主要肝いりで行う少子化…