2022-09-01から1ヶ月間の記事一覧

米澤信穂「巴里マカロンの謎」

米澤氏が冒頭で記しているように、小山内ゆきと小鳩常悟朗の高校生コンビが、洋菓子和菓子などの甘味菓子を題材にしたミステリーの10年ぶりの文庫作品「巴里マカロンの謎」読了。お菓子にまつわる話の短編を4編が、それぞれお菓子の名前がついていて、尋常な…

映画「流浪の月」

凪良ゆうさんの本屋大賞受賞作を原作とした日本映画「流浪の月」を下高井戸シネマにて9月16日に鑑賞。広瀬すずが渾身の体当たり演技に挑んだ作品で、相手役が役にぴったりの雰囲気を持つ松坂桃李が演じた作品。 10歳の少女が行き場を失い、公園にいたところ…

米澤穂信「ふたりの距離の概算」

米澤氏の折木奉太郎を主人公とする神山高校古典部シリーズ「ふたりの距離の概算」読了。 「やらなくてもいいことなら、やらない。やらなければならなおことなら手短に」をモットーとする折木にしては、随分やらなくてもいいことを熱心に取り組むのがこのシリ…

映画「国葬」

安倍元首相が暗殺され、岸田首相は早々と国葬にすることを決め、9月27日に強行される予定である。国民世論は国葬反対が徐々に増加し、直近の朝日新聞の世論調査では、反対が賛成の2倍近くにせまるという惨憺たる状況である。また、イギリスのエリザベス女王…

米澤穂信「愚者のエンドロール」

米澤氏の折木奉太郎シリーズ第2弾「愚者のエンドロール」読了。依然として折木奉太郎以下古典部のメンバーは1年生の4人。彼らは夏休み返上で文化祭のための文集「氷菓」制作に入っており、毎日高校に通う日々。そんな中、本作では女帝こと2年F組の入須…

2022年9月東北温泉旅行記

大人の休日倶楽部パスを利用した東北温泉旅行を、9月9日(金)~12日(月)にかけての3泊4日で挙行。昨年は北海道への一人旅でしたが、今年は妻との二人三脚で。 初日は3回目となる山形蔵王温泉を宿泊地とする旅。8:56東京発の新幹線で山形駅へ。山形の…

米澤信穂「氷菓」

米澤穂信氏の記念すべきデビュー作で、主人公の折木奉太郎、親友で古典部員の福部里志、古典部の女性部員千反田える、伊原摩耶華の出会いから、奉太郎がいくつかのミステリーの謎解きを仲間としていくストーリー展開を描く「氷菓」読了。9月9日~12日か…

米澤穂信「本と鍵の季節」

米澤先生の原点ともいわれる「氷菓」に代表される折木奉太朗シリーズは、まだ読み始めたところですが、同じく高校生を主人公としたミステリー「本と鍵と季節」読了。 主人公は高校二年生の僕こと堀川と、同じ図書委員の松倉志門。二人とも相当鋭い推理眼の持…

映画「ブルー・バイ・ユー」「ブラックボックス」

本日はギンレイホールにて映画二題鑑賞。入館すると悲しい知らせのチラシをスタッフからもらいました。ギンレイホールはかなり古いビル、銀鈴会館に入っているのですが、築63年ということで、耐震等などの問題もあるのでしょう、建替えることになり、入居…

米澤穂信「いまさら翼と言われても」

米澤さんは、昨年下半期に「黒牢城」で直木賞を受賞しましたが、ノミネート3回目での受賞ということで、まずまずの早さでしたが、受賞以前から堂々たるベストラー作家で、候補作になった「満願」や、「王とサーカス」など、骨のある作品をいくつも執筆してい…