2019-01-01から1ヶ月間の記事一覧

阿刀田高「だれかに似た人」

阿刀田高作品「だれかに似た人」読了。短編小説の魔術師らしく、10篇いずれも短編らしいウィットが入って、さすがと思わせます。 「Y字路の街」は、事業に失敗した男と、過去に傷を持つ女が、同じ函館行きの飛行機に乗り、函館で再開して親しくなる話。男女…

信州、東北旅行記3

大人の休日倶楽部パスを利用した旅行の3日目。信州から離れて今度は東北宮城の奥松島への旅。 わらび温泉を9:25発のバスで須坂へ。須坂発10:20初の長野電鉄特急に乗り込むとびっくり仰天、席が満杯。何度かこの特急には乗ったことがありますが、こ…

信州、東北旅行記2

大人の休日倶楽部パスの旅2日目は、旅館を8:30に出てバス停まで送迎車で向かい、そこからバスで飯田駅。飯田駅から北信須坂からバスで行く高山郷のわらび温泉。 上諏訪行きの飯田線で上諏訪下車、すぐにスーパーあずさ号に乗り換え松本着、またすぐに名…

信州、東北旅行紀1

大人の休日倶楽部パスを利用した温泉旅行、今回は信州の2温泉と宮城松島地方への旅。 初日の1月24日(木)は、新宿発8:00おスーパーあずさ号に乗り、目的地の南信州昼神温泉へ。 私自身も長野県佐久の生まれで18歳まで住んでいましたが、南信地方…

西加奈子「しずく」

西加奈子さんの作品を読むのは初めて。直木賞作家となり実力者であることは間違いないでしょうが、さてどんな作品を書くのか。 今回読んだのが「しずく」という短編集。表題作含め6作品からなっています。 印象に残った数編を紹介。 「灰皿」は、最愛の夫を…

荻原浩「海の見える理髪店」

荻原浩が直木賞を受賞した短編作品集「海の見える理髪店」読了。表題作はじめ全6篇はいずれも読みごたえのある作品。特に表題作がやはり代表格でしょうか。 表題作「海の見える理髪店」は、ある青年が海岸沿いの理髪店に来たところから始まる物語。口コミで…

映画「運命は踊る」、「判決 ふたつの希望」

1月12日(土)はギンレイホールにて珍しい中東の映画2題鑑賞。 「運命は踊る」はイスラエル映画。ベネチア映画祭審査員大賞を受賞したということで日本で上映にこぎつけたのでしょうが、それほど評価できる作品化?が私の感想。 イスラエルという国柄、常…

浅田次郎「長く高い壁」

浅田次郎先生作品「長く高い壁」読了。浅田先生得意の中国もの。ただ、主人公は中国人ではなく日本軍人。1938年の中国北京近く、万里の長城がある「張 当時の日本軍の中国侵略を時系列に追ってみましょう。 1931年:満州事変勃発、南満州鉄道が爆破…

朝井まかて「最悪の将軍」

平成最後の年末、平成最後の正月、その他多数の「平成最後の」が飛び交った年末年始。特にテレビはすさまじい頻度で語られました。平成を回顧する番組も多かったと思いますが、果たしてこの平成の時代はどう位置づけられるのか?ただ、今上天皇を悪く言う言…