2020-07-01から1ヶ月間の記事一覧
「渋々と支部から支部へ支部めぐり、四分の虫にも五分の魂」 裁判所の世界で、その思想的背景から処遇が冷遇され、地裁、家裁の支部で所長や総括裁判官をすることなく裁判官人生を送った安倍晴彦氏著「犬になれなかった裁判官」読了。刺激的な標題ですが、現…
日本とドイツの裁判所と裁判官の違いを描いたドキュメンタリー映画「日独裁判官物語」をYouTubeで鑑賞。 今、「日本国憲法と裁判官」と「犬になれなかった裁判官」を読んでいるところですが、その中にこの映画のことが書かれているので、先にYouTubeで探して…
貧困対策に取り組むNPO法人「自立生活センター・もやい」の理事長である大西連さんの「絶望しないための貧困学」読了。 大西さんは麻布中学高等学校卒ということで、おそらくは秀才で、普通に勉強していれば一流の大学に入って、一流の会社に入社して、それ…
弁護士で、松山市で起きた公職選挙法違反事件の弁護をされた弁護士の薦田信夫氏著「ある日突然犯人に 無罪判決の教訓」読了。 1990年の衆議院選、現在の愛媛県知事の中村時弘氏が初めて立候補した際、決起集会会場に駆り出された松山市民のうち、集会からの…
人権派のルポライターで知られる鎌田慧著「いま、逆攻のとき 使い捨て社会を超える」読了。今までにも、主に冤罪事件を扱った鎌田氏の著作を読んできましたが、今回はバブル崩壊後に深刻となった貧困問題をテーマに、特に労働者派遣法によって、労働者が商品…
広瀬すず主演の「一度死んでみた」を下高井戸シネマにて鑑賞。若手の女性俳優では断トツに人気のある広瀬すずさんで、彼女の出演ということで鑑賞する方も多いのでしょうが、本作は私に言わせれば駄作に近い作品。 題名通り、父親が社長の製薬会社が開発した…
短編の名人というか職人というか、阿刀田高氏の短編にはいつ読んでも味があるのですが、短編だけあって、私の頭に残っている作品はほとんどない。読んだその時にのみ、心にしみるだけに終わっている。そんなことで、私も短編小説の一遍でも作りたい願望から…
東京新聞取材班著「自民党迂回献金システムの闇 日歯連事件の真相」読了。 東京新聞は中日新聞傘下にある新聞ながら、最近は望月衣塑子記者の活躍など、取材力にも定評がある新聞。その東京新聞取材班が日歯連事件を追ったノンフィクションで、本書の執筆に…
7月11日(土)、飯田橋ギンレイホールにて映画二題鑑賞。今映画館はコロナ感染対策で席を一つ空ける形で上映していますが、ギンレイホールもそれを守って営業しています。本来であれば相当数のお客さんが来るのですが、今のところ観客自体がまだ自粛モードか…
新宿武蔵野館にて香港映画「イップ・マン 完結」を12日の日曜日に鑑賞。おなじみドニー・イェン主演の痛快カンフーアクションであるが、ドニー・イェンには「痛快」という言葉が似合わない、常に冷静沈着に敵に向かう姿は、ほれぼれする美しさがあります。 …
青木理「国策捜査 暴走する特捜検察と餌食にされた人たち」読了。 本書は、表題通り特捜検察の餌食にされた方13名が、「日本の司法を考える会」というワークショップにゲストとして出席され、いかに餌食にされ、いかに戦ったか、どこに特捜検察や日本の刑事…
7月5日(日)、新宿のシネマカリテにてフランス映画「今宵、212号室で」鑑賞。レビューが少ないとはいえ、3.9点だったため、少しは面白いかと期待したのであるが、残念ながら私の好みにあらず。 離婚の危機を迎えたよる、妻が自宅の前にあるホテルの212号室…
森ゆうこ氏の国会質疑は、傍若無人というか、恐れを知らないというか、国会中継を見てても飽きさせることなく、時にスカッとするぐらいで、好きな議員さんの一人です。そんな彼女が、これだけ小沢一郎信者とは知りませんでしたが、小沢一郎を貶めようとした…
瀬畑源著「公文書問題 日本の闇の核心」読了。著者は戦後の天皇制を研究されている大学の先生。最近の公文書にかかわる不祥事を列挙し、本書を著しました。 最近起こった政権疑惑である森友、加計学園問題、防衛相の日報問題は、いずれも公文書の隠蔽・廃棄…
森友、加計という二つの事件を追った朝日新聞取材班著「権力の背信 森友・加計学園問題スクープの現場」読了。 両事件は安倍首相自身が政治の私物化を図ったのではないかと騒がれ、未だに尾を引いている重大疑惑問題。結局、森友の籠池夫妻の詐欺以外は法的…
久しぶりに浅田次郎の短編集「姫椿」を読む。1998年~2000年にかけてオール読物に掲載された作品の文庫本で、短編8作を収録していますが、いずれも珠玉の作品。今時間があって、小説に挑戦しようとしているのですが、いい教材になります。 特に気に入った5篇…