2022-01-01から1ヶ月間の記事一覧

佐藤究「テスカトリポカ」

2021年上期の直木賞受賞作、佐藤究氏の「テスカトリポカ」をやっと読了。読了というより、斜め読みでやっと読み終わったという形。ちなみに「テスカトリポカ」は、アステカ文明の守護神のような存在というべきか。 佐藤氏はアステカ文明を相当研究したのでし…

青木俊「潔白」

1月21日からの冬の旅行時に持参した作品が、青木俊著「潔白」。青木氏はテレ東の記者を務めた方で、2013年から作家業に転身。「潔白」は2017年の書下ろし作品で、冤罪を扱った小説。恐らく記者時代から日本の刑事司法に強い疑問を持っているのでしょう…

2022年1月,冬の旅行記

大人の休日倶楽部を利用した冬の東北他への旅行を1月21日(金)~24日(月)にかけて、妻と行っていました。 初日は盛岡経由で宮古の田老地区へ。新幹線にて盛岡、JR山田線で宮古、三陸鉄道で新田老の経路。オミクロン株の感染拡大で、全国的に再びコロナ…

社会常識を知らない裁判官は去れ

少し古い話になるが、昨年(2012年)9月27日、横浜地裁で、とある刑事事件の公判前整理手続き中に、高野隆弁護士が持参したパソコンの電源を裁判所のコンセントに繋いだところ、景山太郎裁判長が「皆さんだけに電気の使用を許すわけにはいかないので。国の電…

川越宗一「熱源」

川越宗一氏は本作が2作目の作品とか。そして、初めての候補で直木賞をゲットするという快挙。底知れぬ可能性をまだまだ秘めているのか、それともこれからこの作品につぶされるのか? 本作「熱源」の序章と終章の舞台はサハリン=樺太の1945年8月15日前後。す…

Netflixドラマ「新聞記者」

映画「新聞記者」は、加計学園疑惑を中心に描いた政治ドラマでしたが、Netflixドラマ「新聞記者」は、森友事件を徹底的に再現した迫真のドラマ。監督は同じ藤井道人で、映画ではかなり制約があったと言われますが、Netflixの製作作品ということで、何の遠慮…

吉田修一「国宝]

吉田修一が朝日新聞に連載した小説「国宝」上巻青春篇読了。 九州長崎のやくざ一家に生まれた喜久雄が、地元やくざの抗争で殺された父親の仇を取り損ね、大阪に出て歌舞伎の名跡、花井半二郎の弟子となり、半二郎の実施の俊介よりも才能があるとして、半二郎…

映画「トムボーイ」「ブータン 山の教室」

1月13日(木)、久しぶりに中学時代の同級生男女二人との懇親。男性は昨年1月に62歳の奥さんを亡くした旧友で、今は一人暮らしとのこと。共働きの娘夫婦が近所に住んでいるので、今は孫の面倒を見たりして暮らしているとのこと。長患いしていたわけではなく…

吉田修一「国宝 上 青春篇」

吉田修一が朝日新聞に連載した小説「国宝」上巻青春篇読了。 九州長崎のやくざ一家に生まれた喜久雄が、地元やくざの抗争で殺された父親の仇を取り損ね、大阪に出て歌舞伎の名跡、花井半二郎の弟子となり、半二郎の実施の俊一よりも才能があるとして、半二郎…

映画「最後の決闘裁判」

リドリー・スコット監督作品「最後の決闘裁判」を下高井戸シネマにて鑑賞。14世紀フランスでの史実に基づく話を映像化した、現在に通じるミステリーかつ人間ドラマである。 二人の男に一人の女が主人公。男女二人は夫婦であるが、そこに美男の男が絡み、女の…

菅野良司「冤罪の戦後史」

作者の菅野氏は、読売新聞の社会部畑を中心に歩んだジャーナリストで、狭山事件を中心に冤罪事件に取り組んでいる方。その菅野氏が、戦後に発生した冤罪事件を17件取り上げ、冤罪事件が発生するメカニズムを、刑事司法のいい加減さをこれでもかこれでもかと…

村山治「安倍・菅政権VS検察庁 暗闘のクロニクル」

2020年1月末、黒川東京高検検事長は検察庁法に定める定年年齢に達するため、退職準備中だったとされ、すでに送別会の日程まで決まっていたとの報道があったことを記憶している。しかし、何故か国家公務員法の勤務延長規定が適用され、そのまま東京高検検事長…

映画鑑賞初めに三題

2022年が明けました。昨年は母と兄が11月、12月と続けて亡くなり、あわただしい年末となりましたが、さて今年はどんな年になるか。 早速1月2日、3日に映画鑑賞に行ってきました。 2日(日)は地元下高井戸シネマにて話題の映画「ドライブ・マイ・カー」鑑賞…