2021-03-01から1ヶ月間の記事一覧

本間龍「転落の記」

ノンフィクションライター本間龍著「転落の記」読了。本間氏については、YouTube番組、「一月万冊」やデモクラシータイムズのコメンテーターとして、最近よく目にし、元博報堂社員で広告業界に詳しいことは知っていたのですが、博報堂社員時代に事件を起こし…

中山七里「さよならドビュッシー」

中山七里先生が2008年ごろに書いた長編第二作目で、かつ最高傑作ともいわれる「さよならドビュッシー」読了。中山先生の代表作だけあって、次がすぐ読みたくなる面白さが最後まで続く作品で、文庫410pも長さを感じさせない、メリハリのある作品。2008年度の…

横山秀夫「ノースライト」

寡作作家、横山秀夫が6年ぶりに発刊した「ノースライト」読了。前作「64」は、がちがちの警察ものでしたが、本作はミステリーというよりはヒューマンストーリーと言った方がふさわしい作品。勿論、ミステリー要素もあることから、2019年の週刊文春ミステリ…

重松清「旧友再会」

久しぶりの重松清の著作「旧友再会」読了。重松清特有の語り口はここでも健在。 本作は、表題作を含む短編5作で構成され、いずれも重松節ともいうべき家族や友人関係が語られます。 「あの年の秋」の舞台は1970年代初め。日中国交回復とパンダ騒動、横井正一…

中山七里「ヒポクラテスの憂鬱」

中山七里先生のヒポクラテスシリーズ第二弾「ヒポクラテスの憂鬱」読了。前作「ヒポクラテスの誓い」同様、非常に面白い作品に出来上がっています。サスペンスにある不合理性も少ない作品。遺体解剖という法医学の分野を扱う難しさを、よくもこれだけ読みや…

中山七里「総理にされた男」

中山七里が政治に切り込んだ作品「総理にされた男」読了。若き宰相、間垣統一郎が急病で生命の危機に瀕し、間垣内閣の樽見官房長官が、間垣総理のそっくりさんの役者、加納慎策を強制的に拉致して、総理の影武者として演じることを要請し、慎策はそれに応じ…

映画「82年生まれ、キム・ジヨン」「フェアウェル」

3月6日(土)は、ギンレイホールにて映画二題鑑賞。 韓国映画「82年生まれ、キム・ジヨン」は、韓国でベストセラーになった小説の映画化。小説は韓国で100万部を突破したとのことで、日本でも出版された。五輪組織委員会の森会長の「女性が入ると会議の時間…

中山七里「死にゆく者の祈り」

中山七里先生が、冤罪事件を取り上げた「死にゆく者の祈り」読了。 主人公は浄土真宗僧侶で、教誨師を務める顕真さん。教誨師は受刑者に宗教の教えを説き、受刑者に道徳を教える方。顕真さんは、ある時刑務所でかつての親友と会う。その親友、関根氏は死刑囚…

映画「私は確信する」

2月27日(土)、武蔵野館にてフランス映画「私は確信する」鑑賞。フランスで実際にあった妻の行方不明⇒殺害容疑で逮捕され、一審で無罪、検察が威信をかけて控訴したものの、ここでも無罪判決となった事件を描いたフィクション。この事件は、未だに妻の行方…