2013-03-01から1ヶ月間の記事一覧

天童荒太「あふれた愛」

天童荒太という作家は、すごく真面目で繊細で、優しい人ではないかと思う。「悼む人」「家族狩り」を読み、彼の小説の面白さを知り、続いて読んだのが「あふれた愛」。 4篇の短編からなる小説ですが、いずれも精神に病を抱えた、または精神的に弱い人を題材…

天童荒太「家族狩り(第1部)~(第5部)」

天童荒太「家族狩り(第1部)~(第5部)」読了。 「幻世の祈り」「遭難者の夢」「贈られた手」「巡礼者たち」「まだ遠い光」の5部構成の長編作。天童作品は直木賞受賞作「悼む人」に見られるように、家族や死についてをテーマとした作品が多く、残酷さの中…

映画「遺体 明日への十日間」

映画「遺体 明日への十日間」鑑賞。 3.11大震災直後の釜石の遺体安置所が舞台。津波にのまれて無くなった遺体が次々に運び込まれ、遺族との様々な出会いがあるのですが、この映画は、その遺体を主人公に、死んだ亡きがらも生きた人間のように扱い尊く扱…