2022-06-01から1ヶ月間の記事一覧

伊岡瞬「瑠璃の雫」

伊岡瞬の2008年の作品「瑠璃の雫」読了。何となく東野圭吾の「白夜行」を思わせる、過去と現在を織り交ぜた、奥の深い作品。 小学6年生の杉原美緒が、母の従妹にあたる吉岡薫さんの紹介で、元検事の永瀬丈太郎と出会い、彼との親交を深めて救われるという大…

東北・信州温泉旅行紀

6月24日(金)~27日(月)にかけて、JR東日本の大人の休日倶楽部パスを利用した3泊4日の東北・信州温泉旅行敢行。 今回は青森、宮城、長野の3件の温泉巡り。 東京駅8:40発のはやぶさ号で新青森経由青森駅着。ここで時間があったので立ち寄った…

映画「三姉妹」

韓国の巨匠監督、イ・チャンドンが傑作「オアシス」を作ったのが2002年。オアシスで脳性麻痺の女性役を迫真の演技で演じたムン・ソリの新作「三姉妹」を武蔵野館で鑑賞。武蔵野館の株主優待券を使う機会があまりなく、結局期限の6月までに使わねば損とばかり…

最高裁の限界

3.11大震災で福島第一原子力発電所が全電源喪失という未曽有の事態となり、1号機から4号機が危機的状況になった事故から11年が経過。福島県民はその間多大な被害を受けてきたが、その被害に対する損害賠償は東電が国の支援を受けて行っている。これに対して…

伊兼源太郎「残響」

伊兼源太郎の警視庁監察シリーズの完結編「残響」読了。第一作の「密告はうたう」第二作の「ブラックリスト」に次ぐ第三作。前作が完結していないシリーズなので、当然次作があるのは間違いありませんが、話が複雑になってくる一方で、読んでいる方は「こん…

映画「前科者」「息子の面影」

新宿武蔵野館にて、珍しいメキシコ映画「息子の面影」鑑賞。メキシコからアメリカへの密入国が絶えないようだが、メキシコは勿論、中南米諸国からの違法移民も相当数に上る土地柄。トランプは国境に壁を築くと言って大統領になったが、バイデン政権になり壁…

宮内悠介「かくして彼女は宴で語る」

宮内悠介氏の作品に触れるのは初めて。朝日新聞の書評欄に掲載され、評者が絶賛していたので妻から図書館に予約してほしいと頼まれ、ようやく図書館から連絡があり妻が最初に読み、その後私が読み終わった「かくして彼女は宴で語る」。 登場人物はいずれも実…

林克明「プーチン政権の闇・増補版」

ノンフィクションライターの林克明氏は、チェチェン紛争を現地で取材し、ロシア・プーチン政権の闇を肌で感じて「プーチン政権の闇」を2007年に書いているが、今回のウクライナ戦争が、実はプーチンのロシア帝国主義の発露となったチェチェン紛争にその起点…

映画「007 ノー・タイム・トゥ・ダイ」「ライダース・オブ・ジャスティス」

6月10日(金)は久しぶりにギンレイホールでの映画二題鑑賞。それもアクション映画二本の上映で、正直疲れました。映画の良し悪し以上に、体調がすぐれないため、観客席に座っていること自体が苦痛。しかもその体調の影響か、頻尿気味ですぐにトイレに行きた…

伊兼源太党「ブラックリスト」

伊兼源太郎の警視庁監察ファイルシリーズ第二作「ブラックリスト」読了。不正警察官の行動確認(行確)を行う警視庁警務部人事一課所属の佐良刑事を主人公とした、警察の警察物語。 ブラックリストとは、振り込め詐欺などの主犯格と目される人間のリストのこ…

伊兼源太郎「地検のS エスが泣いた日」

伊兼源太郎が、地検の検事ではなく、事務部門の総務課長を主人公として描く「地検のS」シリーズ第二弾「エスが泣いた日」読了。前作に劣らずハラハラドキドキの見事なミステリー小説になっており読みごたえ抜群の作品。前作も次回作ご期待の終わり方でした…