2020-01-01から1年間の記事一覧

夏の信州温泉旅行

コロナの影響で、2020年度第一回大人の休日倶楽部パスが中止され、例年の3泊4日の東北方面旅行が6月末にできなかったことから、8月2日~4日にかけて、2泊3日の信州温泉旅行に妻と一緒に行ってきました。 今回の目的の温泉は高山温泉郷山田温泉と野沢温泉。 …

安倍晴彦「犬になれなかった裁判官」

「渋々と支部から支部へ支部めぐり、四分の虫にも五分の魂」 裁判所の世界で、その思想的背景から処遇が冷遇され、地裁、家裁の支部で所長や総括裁判官をすることなく裁判官人生を送った安倍晴彦氏著「犬になれなかった裁判官」読了。刺激的な標題ですが、現…

映画「日独裁判官物語」

日本とドイツの裁判所と裁判官の違いを描いたドキュメンタリー映画「日独裁判官物語」をYouTubeで鑑賞。 今、「日本国憲法と裁判官」と「犬になれなかった裁判官」を読んでいるところですが、その中にこの映画のことが書かれているので、先にYouTubeで探して…

大西連「絶望しないための貧困学」

貧困対策に取り組むNPO法人「自立生活センター・もやい」の理事長である大西連さんの「絶望しないための貧困学」読了。 大西さんは麻布中学高等学校卒ということで、おそらくは秀才で、普通に勉強していれば一流の大学に入って、一流の会社に入社して、それ…

薦田 伸夫「ある日突然犯人に」

弁護士で、松山市で起きた公職選挙法違反事件の弁護をされた弁護士の薦田信夫氏著「ある日突然犯人に 無罪判決の教訓」読了。 1990年の衆議院選、現在の愛媛県知事の中村時弘氏が初めて立候補した際、決起集会会場に駆り出された松山市民のうち、集会からの…

鎌田慧「いま、逆攻のとき」

人権派のルポライターで知られる鎌田慧著「いま、逆攻のとき 使い捨て社会を超える」読了。今までにも、主に冤罪事件を扱った鎌田氏の著作を読んできましたが、今回はバブル崩壊後に深刻となった貧困問題をテーマに、特に労働者派遣法によって、労働者が商品…

映画「一度死んでみた」

広瀬すず主演の「一度死んでみた」を下高井戸シネマにて鑑賞。若手の女性俳優では断トツに人気のある広瀬すずさんで、彼女の出演ということで鑑賞する方も多いのでしょうが、本作は私に言わせれば駄作に近い作品。 題名通り、父親が社長の製薬会社が開発した…

阿刀田高「こころ残り」

短編の名人というか職人というか、阿刀田高氏の短編にはいつ読んでも味があるのですが、短編だけあって、私の頭に残っている作品はほとんどない。読んだその時にのみ、心にしみるだけに終わっている。そんなことで、私も短編小説の一遍でも作りたい願望から…

「自民党迂回献金システムの闇 日歯連事件の真相」

東京新聞取材班著「自民党迂回献金システムの闇 日歯連事件の真相」読了。 東京新聞は中日新聞傘下にある新聞ながら、最近は望月衣塑子記者の活躍など、取材力にも定評がある新聞。その東京新聞取材班が日歯連事件を追ったノンフィクションで、本書の執筆に…

映画「家族を思うとき」「リチャード・ジュエル」

7月11日(土)、飯田橋ギンレイホールにて映画二題鑑賞。今映画館はコロナ感染対策で席を一つ空ける形で上映していますが、ギンレイホールもそれを守って営業しています。本来であれば相当数のお客さんが来るのですが、今のところ観客自体がまだ自粛モードか…

映画「イップ・マン 完結」

新宿武蔵野館にて香港映画「イップ・マン 完結」を12日の日曜日に鑑賞。おなじみドニー・イェン主演の痛快カンフーアクションであるが、ドニー・イェンには「痛快」という言葉が似合わない、常に冷静沈着に敵に向かう姿は、ほれぼれする美しさがあります。 …

青木理「国策捜査」

青木理「国策捜査 暴走する特捜検察と餌食にされた人たち」読了。 本書は、表題通り特捜検察の餌食にされた方13名が、「日本の司法を考える会」というワークショップにゲストとして出席され、いかに餌食にされ、いかに戦ったか、どこに特捜検察や日本の刑事…

映画「今宵、212号室で」

7月5日(日)、新宿のシネマカリテにてフランス映画「今宵、212号室で」鑑賞。レビューが少ないとはいえ、3.9点だったため、少しは面白いかと期待したのであるが、残念ながら私の好みにあらず。 離婚の危機を迎えたよる、妻が自宅の前にあるホテルの212号室…

森ゆうこ「検察の罠」

森ゆうこ氏の国会質疑は、傍若無人というか、恐れを知らないというか、国会中継を見てても飽きさせることなく、時にスカッとするぐらいで、好きな議員さんの一人です。そんな彼女が、これだけ小沢一郎信者とは知りませんでしたが、小沢一郎を貶めようとした…

瀬畑源「公文書問題 日本の闇の核心」

瀬畑源著「公文書問題 日本の闇の核心」読了。著者は戦後の天皇制を研究されている大学の先生。最近の公文書にかかわる不祥事を列挙し、本書を著しました。 最近起こった政権疑惑である森友、加計学園問題、防衛相の日報問題は、いずれも公文書の隠蔽・廃棄…

朝日新聞取材班「権力の背信」

森友、加計という二つの事件を追った朝日新聞取材班著「権力の背信 森友・加計学園問題スクープの現場」読了。 両事件は安倍首相自身が政治の私物化を図ったのではないかと騒がれ、未だに尾を引いている重大疑惑問題。結局、森友の籠池夫妻の詐欺以外は法的…

浅田次郎「姫椿」

久しぶりに浅田次郎の短編集「姫椿」を読む。1998年~2000年にかけてオール読物に掲載された作品の文庫本で、短編8作を収録していますが、いずれも珠玉の作品。今時間があって、小説に挑戦しようとしているのですが、いい教材になります。 特に気に入った5篇…

四万温泉旅行

5月連休に予定していた四万温泉旅行でしたが、コロナによる直行バスの運休により断念。仕切り直しで6月26日に予約した旅館が、配管トラブルで休業の連絡が入り、再度仕切り直し。日程を変えずに旅館を木造建築が県の文化財になっている積善館という旅館…

緒方重威「公安検査」

2007年に朝鮮総連ビルが売却されるという問題が発生し、元公安調査庁長官が詐欺容疑で逮捕される事件があったが、その張本人である元公安調査庁長官で、仙台高検・広島高検の検事長も務めた緒方重威氏著「公安検察」読了。 この事件は、公安調査庁長官まで務…

佐藤栄佐久「知事抹殺」

福島県知事を5期18年務めた戦う知事、佐藤栄佐久氏著「知事抹殺 作られた福島県汚職事件」読了。 参議院議員一期の後、福島県知事に立候補し当選、以後強力な地盤をきづき上げ、5期18年間務めた著者が、2006年9月、県発注ダム工事にかかわる汚職事件で突然逮…

映画「9人の翻訳家 囚われたベストセラー」

昨日6月21日(日)は、地元下高井戸シネマでフランス映画「9人の翻訳家 囚われたベストセラー」鑑賞。 とあるベストセラー作家のミステリー3部作の完結編の全世界での売り出しのため、出版社社長が9人の翻訳家を集め、本の内容を事前に漏らさないため監禁…

映画「その手に触れるまで」

ベルギー・フランス合作で、ダルデンヌ兄弟監督作品「その手に触れるまで」を新宿武蔵野館で6月20日(土)鑑賞。ダルデンヌ兄弟はカンヌ映画祭の常連で、過去の2度パルムドールを獲得しているが、私は「サンドラの週末」と「午後8時の訪問者」を鑑賞したこ…

森功「地面師」

ノンフィクションライター森功氏著「地面師 他人の土地を売り飛ばす闇の詐欺集団」読了。 地面師というと、積水ハウスがまんまと騙された五反田の土地事件で俄然有名になりました。積水ハウスといえば、大和ハウスと並ぶハウスメーカーの最大手。住宅だけで…

古川利明「日本の裏金【下】」

毎日新聞、東京新聞で社会部記者を務め、現在はフリージャーナリストの古川利明氏著「日本の裏金【下】」読了。上巻は首相官邸と外務省の裏金を扱い、下巻では検察と警察の裏金について記しています。 検察編は、実名で検察の裏金作りの実態を告発しようとし…

村串栄一「検察・国税担当 新聞記者は何を見たのか」

東京新聞記者であった村串栄一氏の著作「検察・国税担当 新聞記者は何を見たのか」読了。本書は、東京新聞入社後、主に検察や国税担当記者としての経験を、ほぼ年代順に、関わった検察官や国税担当者の実名を交えて綴ったノンフィクション。 「国税」とある…

映画「コリーニ事件」

ドイツ映画「コリーニ事件」を武蔵野館にて鑑賞。 予備知識なく鑑賞したのですが、「~事件」とあるので、誰かのスキャンダル事件をテーマにした映画と思ったのですが、ナチスに関わる映画でありました。 コリーニというイタリア人が、ドイツの大物実業家を…

望月衣塑子「新聞記者」

東京新聞の看板記者、望月衣塑子氏著「新聞記者」読了。モリ・カケ事件が盛り上がっていた時期に、菅官房長官記者会見に登場し、厳しい質問をしたことから、俄然有名になった方。彼女を主人公としたようなフィクションとノンフィクション映画も作られた。 中…

三井環「ある検事の告発」

大阪地検元特捜部長、大坪弘道氏の「勾留百二十日」を読んだすぐ後に読んだのが、三井環著「ある検事の告発」 いずれの著書も、検察庁の組織暴力の犠牲となった検事が、検察の暗部を訴える著作。つくづく検察という組織の権力の横暴さを白日の下にするもので…

大坪弘道「勾留百二十日 特捜部長はなぜ逮捕されたか」

2009年に起きた郵便不正事件を担当した大阪地検特捜部の、当時の特捜部長であった大坪弘道氏が、主任検事であった前田恒彦氏のフロッピーディスク証拠改ざん事件で、犯人隠避を図ったとして逮捕され、拘置所に120日間勾留されたときに書いた日記風の文書を単…

三井環「ある検事の告発」

後藤田正晴への陳情:原田検事総長、宗像検事長、松尾邦弘事務次官、古田佑紀(最高裁判事) 大坪弘道:渡真利調書 加納駿亮 吉永検事総長 接見禁止は苦痛 贈収賄事件:同じ裁判官が別々に裁く~不公平 甲山事件時の主任検事(後検事長):逢坂貞夫、検事補…