映画「家族を思うとき」「リチャード・ジュエル」

711日(土)、飯田橋ギンレイホールにて映画二題鑑賞。今映画館はコロナ感染対策で席を一つ空ける形で上映していますが、ギンレイホールもそれを守って営業しています。本来であれば相当数のお客さんが来るのですが、今のところ観客自体がまだ自粛モードからなのか、一席開けた状態でもお客さんが溢れることはない雰囲気。観客としてはありがたい配置ですが、人気作品がかかった時の映画館としては頭が痛いのと、収入面の問題もあり、しばらくは苦戦が続きます。ギンレイホールさんは、年間パスを発行しており、これを使えば映画見放題。採算が合っているのか不明ですが、名画座として残ってほしい映画館。そんなギンレイホールが、クラウドファウンディングを始めたということで、私も若干の投資をした一人。リターンは少ないですが、ぜひ協力したいという人が多数いて、あっという間に目標額を達成したようで、お見事でした。

さて、一本目はイギリス映画「家族を思うとき」。二回目の鑑賞作品ながら、新自由主義経済で格差が広がる一方のイギリスの一家庭を描いた救いのない映画です。宅配をフランチャイズで請け負う父親、訪問介護を一日6件も7件もこなす母親。高校生と中学生の子どもは、そんな親の姿を見ながらやるせない日々を送る・・・。産業革命をいち早く起こし、世界中に植民地を持っていた富めるイギリスが嘘のような今の現実。一度落ちるとなかなか這い上がれない今の社会を鮮明に映し出すケン・ローチ監督の力作。それにしても何か救いが欲しい。

二本目はアメリカ映画で、クリント・イーストウッド監督作「リチャード・ジュエル」。

最近イーストウッドは実話を監督するのが多くなりましたが、これもその一つ。

アトランタオリンピック期間中に爆弾事件があったことなど、すっかり忘れていましたが、確かに2人がなくなり100人以上が負傷した大事件でした。この爆弾事件で容疑者として最初に取り調べを受けたのが、爆弾の入ったバックを最初に見つけ、公園に集まっていた人を避難させた警備員のリチャード・ジュエル。最初は英雄だったのが、FBIの見込み違いから犯人扱いされ、危うく逮捕されそうになった彼を描く。FBIの捜査官がマスコミに情報を漏洩したことから、大変な冤罪被害にあうが、弁護士と本人の冷静な態度で切りにける姿を描いています。イーストウッドなのでそこそこ見せますが、もう少しドラマチックな場面も欲しかった気がします。

今日はこの辺で。