雫井脩介「検察側の罪人」

雫井脩介の長編作「検察側の罪人」読了。500pのの長編ですが、それほどまでに長編にする必要があるのかを、まず疑問に思う作品。
検察官としてはまだ駆け出しの沖野が、尊敬する先輩検事の最上の期待に応えるため、殺人事件の犯人の自供を導こうとするが、なかなかうまくいかず、担当を降りることに。しかし、この事件に疑問を持った沖野がとった道は・・・・。
確かに検察の事件や犯人のでっち上げが話題を呼び、批判にさらされたことが一時あり、今でも取り調べの可視化が叫ばれていますが、あまりにも安易な方向にストーリーが展開してしまい、腰砕けを感じたのは私だけでしょうか。
かつて殺人を犯した者が時効で罪から逃れてしまった現実を前にして、最上が思ったことは理解できますが、あまりにも短絡過ぎて、優秀な検事がすることか?
ストーリーはよしとして、500Pが200pにならないものか。読むのが遅い私は、最後はななめ読みとなってしまいました。
今日はこの辺で。