久しぶりに、女房と映画鑑賞。何を見ようかと迷った末、フランス映画「The Lady アウンサン・スー・チー 引き裂かれた愛」を選択。
これが期待以上の作品で、アウンサン･スー･チー女史の、ミャンマー自由化闘争への軌跡がよく理解できました。
とにかく、女優のミッシェル・ヨーが本物のアウンサン・スー・チーそっくりであり、本人が演じているような錯覚に陥るような感覚を味わう。よくもまあ、これだけの女優がいたものです。
彼女がミャンマーの自由化闘争に入っていく過程については、全く知識がなかったのですが、イギリスで結婚し、二人の息子を育てている身であったこと、故国の自由化運動でたくさんの血が流れていることを知っていながら、最初の帰国があくまで故国にいる母親の入院見舞がきっかけであったこと、そして、みんなに担ぎあげられて、暗殺された亡き父の遺志を引き継いだことを初めて知りました。
日本の侵略を受け、戦後独立したものの、政情不安が続き、ネウィン将軍によるクーデター以後、軍事独裁が続き、現在に至るまで、ミャンマーには民主政治がなく、それを打開して民主国家を気付こうとする彼女の意思を、改めて強く感じ、ノーベル平和賞に値する活動家であることを改めて納得した次第です。
映画の中身については、イギリス人の夫や息子たちとの家族愛を強く描いていますが、甘っちょろい内容ではなく、史実を忠実に伝えることの妨げになっていない、良作でありました。
今日はこの辺で。
