映画「ヴィクトリア女王最後の秘密」「女王陛下のお気に入り」

イギリスの歴代女王を主人公にした2本の映画をギンレイホールにて先週末観賞。
ヴィクトリア女王最後に秘密」は、イギリス帝国主義が最も栄えたといわれるヴィクトリア女王時代、女王がインド人召使を重用した歴史的事実を描いた作品。女王は確かにインド人を秘書として重用した事実があるようですが、映画で描かれるのは二人目のインド人。歴史的事実としては、最初に重用されたのは別人のようです。インド人でありながらイスラム教徒でもあるアヴドゥルはインドからイギリスにやってきて女王のお気に入りになり、過剰王に献身的に仕えるものの、周りに皇太子や閣僚からは冷たい目で見られ、追放が画策される。それでも女王は彼を放そうとせずに、最後までそばに置く。しかし、女王が亡くなることはイコール彼の追放でもあった。
女王陛下のお気に入り」は、ヴィクトリア女王よりも少し前の18世紀初頭のイングランド、アン女王と、彼女を取り巻く女との醜い権力争いを描く。芸達者な女優三人と豪華な衣装など、当時の宮廷の絢爛を映し出します。アン女王は、実際に相当の肥満で、ほとんど歩くこともなかったようですが、そんな女王をおリヴィア・コールマンが鬼気迫る演技で演じます。
それにしてもイギリスでは、実際に権力をふるった女王が18世紀にいたというのがまた不思議。紳士の国というイメージの中で、やはり王様の相続は難しかったのでしょうか。
今日はこの辺で。