映画「バッド・ジーニアス 危険な天才たち」

本日は新宿武蔵野館にてタイ映画「バッド・ジーニアス 危険な天才たち」観賞。高校生によるカンニング映画ということで、コメディチックな映画と思いきや、堂々のサスペンス映画。一瞬も目を離せない緊張感があり、お見事の一言。
とある私立高校に転入してきたのは天才少女。その少女が高校で出会った同級生に試験の問題をカンニングさせる所からカンニングビジネスの始まり。主人公の天才女子高校生は、その特殊な能力を活用してカンニングさせる技術を身に着け、一教科3,000バーツ(日本円で10,000円)で回答を教えるビジネスをはじめ大流行。ただし、ライバルの男の天才生徒に告発されとん挫。しかし、それを乗り越え、かつその男子生徒も巻き込んで大きな賭けの勝負に出る。とにかくその大勝負での緊迫感はハラハラドキドキもの。「がんばれ天才生徒たち」と応援したくなる場面。カンニング手段に使われるのは、やはり現代の必需品であるスマホとバーコード技術。タイでも日本以上にスマホが普及しているようです。
それにしてもレベルの高い映画で、タイだけでなく東南アジア諸国でも大ヒットとのこと、にもかかわらず東京では単館系封切館2館のみでの上映。これだけ面白い映画をなぜ大規模シネコンでやらないのかが不思議。これから徐々に封切館が増えていくのでしょうが、とにかく一見の価値ありの傑作でありました。
なお、こうしたカンニング映画ができるのも、アジアに共通するすごい受験競争があるからでしょう。インドの工科大学IITに入学するために予備校が大流行のドキュメントを最近見ましたが、日本では考えられない競争社会。こんなアジア諸国に人材面で日本は対峙していけるのか?はなはだ疑問であり、ひいては経済の劣化が進むのではないかと心配してしまう今日この頃です。
今日はこの辺で。