映画「八重子のハミング」、「人生フルーツ」

本日はギンレイホールにて映画二題鑑賞。
「八重子のハミング」は50歳ぐらいで若年性アルツハイマーになった妻を介護する旦那と家族の物語。旦那さんを升毅、妻を高橋洋子が演じ、どちらも地味ながら夫婦役を好演。
旦那さんが度重なるがんで3度も入院を繰り返し、献身的に看病した妻が若年性アルツハイマーになってしまい、発病から約10年間看病した記録が語られます。これだけ献身的に看病できるものなのか、これでは家族が持たない。世間的にはそれほど厳しい病気なのですが、在宅で看病し続けた人が実在したのも事実。高橋洋子の妻役は何かの映画賞物の演技で感服。映画終了後に佐々部監督と升毅トークを展開。最初は違う人が映画化を試みたが配給会社がなくあきらめ、佐々部清監督が引継ぎ、地味ながら全国で上映しているとのこと。上映中私の後ろに座っていた観客の女性が声をあげて泣いていたのには驚きましたが、私もうっすらと涙が流れました。この映画を監督は13日間で撮ったとのこと。これもあっぱれか。
「人生フルーツ」は、90歳の建築家と87歳の妻の、高齢にして元気な姿を追ったドキュメンタリー。大きな団地の開発地の一角に土地を買って、自然に忠実に生きた夫妻の生活が淡々と描かれます。樹木希林がナレーションを務めていましたが、彼女が何度のナレーションする「風が吹けば葉っぱが落ち、葉っぱが落ちれば土地が肥え、土地が肥えれば果実が実る」。この言葉通りの生活が日々繰り返され、最後には夫が亡くなる場面も出てきます。亡くなることまで予期して撮ったわけではないでしょうが、亡くなった様子まで出てきたのは驚き。87歳の妻のしっかりしていること、これのも驚きましたが、考えてみれば87歳は人生100年のこれからはまだ若いうちかもしれません。
今日はこの辺で。