唯川恵「病む月」

唯川恵の短編「病む月」読了。金沢を舞台にした、すべて女性を主人公とした全10篇の短編ですが、金沢の街並みや四季、周辺の山々が目に浮かんでくるような小説、そして描かれる人間模様はどれも秀逸。
最初の「いやな女」でまず度肝を抜かれました。人間関係は、自分か嫌いに思って接している人は、同じように嫌っているといわれますが、これを地で行くような作品。
最後の作品「夏の少女」では、流産した幻の自分の子に、死の世界に誘われている作品で、これもまた怖い作品でした。
その他の作品もそれぞれ読みごたえがあり、おすすめの作品です。
今日はこの辺で。