高校野球予選と映画「ヒトラーへの285枚の葉書」

毎年一回は観戦している東京都の夏の甲子園予選。駒澤球場での最終日でもあり、本日2試合観戦。
一試合目は私が勤務する会社が入居しているビルの隣にある上野学園VS墨田工業高校戦。
上野学園は盲目の天才ピアニスト辻伸之さんの母校でもあり、音楽学校として有名な学校。最近は経営の内紛も聞かれますが、音楽専門の高校にもやんと野球部があり、野球部員たちが専用バスに乗って練習に出かけるところを何度か見ていました。そんな上野学園が墨田工業に楽勝しました。やはり高校野球投手力がものを言いますが、この試合も投手力の差でした。
次の試合は城北高校VS日本工業大学付属駒場高校戦。こちらは初回に日本工業が4点を先行し、楽勝、あわよくばコールド勝ちかという出だしでしたが、そうは問屋が卸さないのが野球の面白いところ。日本工業のピッチャーが目に見えて不調となり、7回に粟屋の逆転を許してしまいました。8回を終えたところで2点差で城北リードとなり、勝負あったかに見えましたが、これまた試合は最後までわかりません。9回表に日本工業が3点を入れて奇跡の逆転。9-8で接戦をものにしました。最後まであきらめないことが勝利を導きました。城北は前の試合では10-9で接戦を制したのですが、今回は勝利の女神がいませんでした。
野球観戦のあとは、新宿武蔵野館で映画「ヒトラーへの285枚の葉書」鑑賞。現代「ALONE IN BELRIN」
日本の観客にわかりやすいタイトルを考えたのでしょうが、中身はALONE そのもの。息子をヒトラーの仕掛けた戦争で失い、夫婦でヒトラー政権を批判するカードを密かに配るのですが、結果は285枚配って、268枚が警察に届けられたという。ドイツ国民がいかにヒトラーに熱狂していたか、或は監視社会が怖かったのか、夫婦の思いはベルリン市民に届いたとは言えない結果でした。当時のドイツではこの夫婦のような人は、まさにALONE、孤独であり、異端でしかなかったのでしょう。これは日本でも叱り。反戦主義者は徹底的に治安維持法で弾圧され、すべての国民が監視社会のもとで自由や民主主義は束縛されていたのでした。
共謀罪が可決されたり、安保法制が通ったりと、同じ道を繰り返さないことを我々は常に権力を監視していかなければならない義務を負っていることを、この映画を観て思い知らされました。
今日はこの辺で。