映画「高台家の人々」「帰ってきたヒットラー」

本日は新宿ピカデリーで日本映画「高台家の人々」、新宿東宝シネマで「帰ってきたヒットラー」鑑賞。
高台家の人々」はテレパシー能力を持ったお金持ちの青年と愛し合った普通のお嬢さんが、自分の考えていることがすべてやまれてしまうことに悩みながらも、最後はハッピーエンドになるコメディー。高台家の3兄弟は、いずれもテレパシー能力を持っており、彼らもそれぞれに恋の悩みを抱えており、それらのエピソードも適切にちりばめられて、ありえない話ではありますが、違和感なく楽しむことができました。
「帰ってきたヒットラー」は、同じく最初は何でもないコメディー化と思いきや、次第に話はナーバスな方向に。2014年製作のドイツ映画で、既にシリア難民がかなりヨーロッパに押し寄せてきた時期。ドキュメンタリー風に市民のインタビュー場面なども盛り込み、排外主義的な政治勢力も台頭しつつある時期。そんなタイミングでこの映画が訴えるのは、決して戦前のヒットラーが政権を取ったのが非現実的な話ではないということ。現代の欧州、いや全世界的に、マスメディアやSNSが加担して、いつでも独裁者が現れナチズム的な政権が民主的なルールにのっとって奪取し、過去の過ちを犯しかねないという恐怖です。この映画は、そういった意味で極めて示唆的であり、同じ道を歩んではいけないことを痛感しました。
今日はこの辺で。