日本学術会議主催おシンポジウム「亀裂の走る世界の中で」が早稲田大学大隈小講堂で開催されていたので参加しました。
今年の年初にフランスで起きた「シャルリ・エブド事件」、ISによる日本人人質殺害事件、そして今進行中のシリアからヨーロッパへの大量難民騒動など、イスラムの絡んだ事件が多発する中でのタイムリーなシンポジウム。基調講演でシリア難民問題を語った同志社大学の内藤先生は、ちょうど難民が大量に押し寄せ始めたころにギリシャにいて、自分の目でその騒動を観てきたということで説得力がありましたが、決してドイツも人道的な立場からだけで難民を受け入れているわけではないことを鋭く指摘していました。その後に各地域の研究をしている報告者から、その国あるいは地域での亀裂について報告がありましたが、それを聞くにつけ、日本は平和だなあと、つくづく思いました。そしてこの平和を手放してはいけないと思いました。
数日前からロシアがシリアへの爆撃を開始しましたが、これについて内藤先生が、ロシアはアサド政権の要請を受けて、まさに集団的自衛権を行使して、反政府勢力とISを標的に爆撃しているのだと指摘していました。集団的自衛権の事態とはまさに今のロシアの空爆行為に他ならないのです。日本もいずれアメリカの要請を受けて、中東などの紛争地域の爆撃に加わることになるのか?政府はそんなことは絶対ないと今は言っていますが、その保証は全くありません。
今日はこの辺で。