松岡圭祐「カウンセラー完全版」

「探偵の探偵」がドラマ化され注目されている松岡圭祐作品「カウンセラー完全版」読了。
小学校の音楽教師がピアノによって不登校児を登校させるような教育をしたといことで文科省から表彰されるところから話が始まります。その女教師が主人公なのかと思いきや、この小説の主人公は臨床心理士の嵯峨敏也でその患者ともいうべき人が女教師。
女教師の家族が13歳の少年に理不尽にも殺害され、女教師は復讐を遂げます。さらに刑法で裁かれない13歳以下の少年犯罪者を何人も殺すという犯行を繰り返す。これに対して警察が彼女を逮捕しないのが変なところですが、嵯峨は彼女を助けるために犯人として捕まえるように警察に訴える。
あまり現実的ではない話なのですが、何の罪もない自分の家族を殺された被害者感情のすさまじさは良く表現されているかと思いました。
今日はこの辺で。