映画「薄氷の殺人」、「紙の月」

23日金曜の夜、武蔵野館にて中国映画「薄氷の殺人」鑑賞。ベルリン映画祭で金熊賞を受賞したとのことで期待してみたものの、残念ながら不発。私には、その良さがよくわかりませんでした。
冒頭の死体の一部が石炭の山から見つかる描写は、いかにもこれからミステリーが始まる予感を感じさせ、ぞくぞくさせるのですが、それもここまで。監督が何を言いたいのか、最後までわからずじまい。ストーリーも中途半端で、よかったのは女優さんの雰囲気と中国北東地域の冬の寒さだけでした。結局、元刑事の男が愛しかけた女を最後は警察に打ったような結末で、しっくりいきませんでした。
本日はシネマート新宿で、宮沢りえ主演の「紙の月」鑑賞。
角田光代原作を先だって読んでいましたが、宮沢りえがこれしかないという演技で好演していました。
夫は商社のエリート社員で、何不自由のない生活を送っている、銀行の契約社員の主人公が、若い大学生とあって不倫を重ね、銀行のお金に手を付けてしまう話。夫に何が不満があったのかの描写がなく、銀行の金に手を付けてしまう必然性も希薄なのですが、若い男の溺れてしまった結果とも思えない複雑な女心。最後に銀行から逃げて、東南アジアのどこかの国に高跳びしたような場面は、非現実的といえば言えるのですが。
今日はこの辺で。