映画「マン・ダウン 戦死の約束」「汚れたミルク」「この世界の片隅に」「ラ・ラ・ランド」

週末の映画鑑賞は2週間分。
先週は話題のミュージカル「ラ・ラ・ランド」とアニメ「この世界の片隅に」を鑑賞。
ラ・ラ・ランド」はミュージカルらしく単純なストーリー。女優としての成功を目指す女と、ジャズの店を開くのが夢のピアニストが恋に落ち、困難を乗り越えていずれも成功するものの、二人の恋は実らず。エマ・ストーンがオスカーを獲得しましたが、納得の演技。楽しめました。
「この世界の片隅で」は、原爆投下までの数年間を、淡々と描き、強烈な反戦をうたうアニメの傑作。主人公の女性が結婚し、夫や家族に恵まれながらも、不発弾の爆発で名を失い、自分は片手を失い、そして原爆の当日を迎える描写が、実写に劣らず緊迫感があり、涙を誘いました。
今週は「マン・ダウン」と「汚れたミルク」の問題作2作鑑賞。
「マン・ダウン 戦死の約束」は、アフガニスタンに派兵されたアメリ海兵隊員の過酷な物語。彼は家族を故郷に残しアフガンに派兵され、戦場で悲惨な体験をする。そしてそれがトラウマになり、帰国して故郷に帰るものの、現実と戦場での体験が混在し、悲惨な現実を作り出してしまう。途中の展開が非常に複雑で、眠気が襲い、肝心な場面を見逃したかもしれないものの、最後の7分間の悲惨な描写で全てが納得。アメリカでは、イラクとアフガンに派兵された兵士のうち、1/5がPTSDを発症し、20万人がホームレスになっているというエンドロールが流れます。世界の警察官を自任していたアメリカが参戦したうらで、兵士たちの悲惨な運命があることを忘れてはならないとつくづく思うとともに、トランプが言うように、アメリカは今後世界の警察官になることはせず、世界もアメリカに期待しないべきでしょう。ただし、アメリカの戦争は兵器産業と密接に関係しているともいわれ、トランプも国防予算を増額するといっています。どこまで戦争が続くのか。
最後は「汚れたミルク あるセールスマンの告発」。パキスタンで実際にあった多国籍企業ネスレという言葉が出てきました)の販売した粉ミルクを飲んだ子供が下痢を発症し死んでいく事態に、そのセールスをしていた社員が告発し、多国籍企業や政府と闘う物語。ただし、この戦いは途中で頓挫してしまう。主人公は脅されて妥協したテープが出てきて、テレビ局などが手を引いてしまう結末。残念です。
但し、説明不足なのが、粉ミルクを汚れた水で薄めた場合に発症するという説明ですが、他の粉ミルクは汚れた水と混ぜ合わせても大丈夫なのか?母乳の話は出てきますが、この辺がしっくりこず、説明不足。
賄賂を送って販路を広げていくことの不正はわかるのですが、それが主題ではないと思いましたが。
今日はこの辺で。