東野圭吾「ナミヤ雑貨店の奇蹟」

東野圭吾「ナミヤ雑貨店の奇蹟」読了。そして、久しぶりに小説で涙を流しました。東野圭吾というと推理小説ですが、(浅田次郎重松清)÷2 的な人情味あふれる小説を書いていたとは驚きです。それも第一級の作品です。
シャッター街になっている地方都市の旧繁華街で、3人組の泥棒が空き家になっている雑貨店に入り込んだところから話が始まり、奇妙な相談の手紙に答えます。その雑貨店は、かつての主人が悩み相談をしていたお店。時空間が外の世界とは隔絶したその雑貨店の中で、不思議なことが起こります。決してありえないことですが、決して異次元な小説にはなっておらず、相談した人への回答が相談者の人生を変えていくことになります。そして、その話がとある養護施設に集約するのも東野のマジック。
これだけの感動を読者に与えてくれるヒューマン小説があったとは。
今日はこの辺で。