幼児虐待報道

埼玉県蕨市奈良県桜井市で、相次いで幼児虐待事件が発覚しました。蕨市の事件は既に2年前の事件で、今頃逮捕されるのも解せませんが、兎に角ひどい事件です。
食事を与えず、通常の年齢の幼児に比べて半分以下の体重しかない子供を、更には暴力で虐待していたという事実、そして隣近所がうすうす感づきながら何も手立てを打てなかったという事実。いつも繰り返される、ほんとにワンパターンの報道が繰り返されます。
わが身に置き換えてみましょう。もし近所で子供の泣き声や暴力を振るう音などが聞こえた場合にどうするか?夫婦喧嘩は犬も食わない、などといいますが、最初は夫婦喧嘩をしているだけで、子供はそれを見て泣いているだけだろう?程度しか思わないかもしれません。ただ、それが頻繁に続けばどこかに知らせるでしょう。そして、知らせたから「後は役所が何とかしてくれるだろう」として済ませてしまうかもしれません。近所づきあいのないアパートでは、出入りも多く、多くを望めないのではないか。
こうしてみると、かつての地域コミュニティーの役割は重大です。これが失れつつある、否、失われてしまった日本社会の縮図でもあるのでしょう。
それにしても、蕨の事件のように、路上生活をしていた夫婦(=子供をまともに育てられないのが明らかな夫婦)が、それでも子供をつくるという無責任。勿論子孫を残すという行為は人間の本能であり、社会的にも重要なことであり、他人が文句を言う筋合いではありませんが、それでもあえて言わせてもらえば、こんな人間には親になる資格はないと言いたい。
こんなことを言うと、非正規雇用で不安定な低所得者には子供を生む資格がない、と捉えられてしまいますが、決してそうではありません。親はどんな苦労をしてでも子供を育てる義務があります。かの夫婦には既に子供がいて、その長男と一緒に路上生活していたということです。子供にそんな苦労をさせながら、更にもう一人の子供にもそんな悲惨なことをさせようとしたのが許しがたいと思うのです。
数少ない報道記事しかないので、あるいはもっと深い事情があったかもしれませんが、兎に角悲しい事件でした。
今日はこの辺で。