映画「トウキョウソナタ」と「私は貝になりたい」

金曜映画の日は、三軒茶屋で「トウキョウソナタ」と「私は貝になりたい」の二本立て鑑賞。
トウキョウソナタ」は、ごく普通のサラリーマン家庭が、夫のリストラ、失業により狂いだすという、今の不況社会ではどこにでも転がっていそうなテーマを、重く扱っています。リストラされたことを妻に話せない夫の、なんともいえないせつなさ。これは、最近の日本のサラリーマンの誰もが抱える、そしていつ自分の身に降りかかるか分からない、極めて現実的な問題。もし私が同じようにリストラされたら、映画の主人公と同じように、妻にも子供にも話せないと思います。家族に心配かけたくない、家族に自分の惨めさをさらしたくない、そんな感情が自分のことのように感じる映画でした。
もう一本は「私は貝になりたい」。A級戦犯は良く知られていますが、BC級戦犯のことはあまり知られていません。TBSのテレビドラマがなかったら、その存在すら世間に知られなかったほどに、大きなインパクトを与えたテレビドラマの再映画化です。BC級戦犯の犯罪性については、今でも賛否があるところですが、この映画のように、上官の命令で、たまたま捕虜を殺害させられた部下が、その責任を取らされて絞首刑になることには、釈然としないものがあります。こうした罪でどれだけの軍人が死刑を執行されたのか?勝者と敗者という理屈だけではうなづけないものがあります。
公然わいせつ罪で逮捕された草薙剛君も出演していました。それにしても、夜中の公園で泥酔者が裸になっていたとしても、それがすぐに公然わいせつ罪になるのか?そんなにたくさんの人が目にしているわけではなく、迷惑をかけているわけではないようです。通報するのは仕方がないとしても、警官がすぐに逮捕するのもどうかと思います。鳩山総務大臣は早速「最低の人間」というような発言があったようですが、彼にそんなことを言うほどにモラルが備わっているのか?すぐに撤回したそうですが、なんとも釈然としない今回の逮捕騒動でした。
今日はこの辺で。