「善き人のためのソナタ」に感動

日本列島が燃えるような暑さの今日、ついに熊谷と岐阜県多治見で最高気温の歴代最高記録が更新されました。いずれも40.9度のうだるような猛暑。東京も40度は行かないものの38度以上を記録。今私がいる部屋の温度も33.7度あります。今日これから夜行バスで乗鞍高原に旅立ちますが、高原の涼しさが待ち遠しい限りです。
こんな暑さの日は冷房の聞いた映画館に限ると言うことで、三軒茶屋の古い映画館へ。封切館でないこの映画館は2本立てで、たっぷり時間を過ごすことができます。
一本目はドイツ映画「善き人のためのソナタ」。ベルリンの壁崩壊の4年ほど前の東ドイツが舞台。反体制派の人間をを監視する組織「シュタージ」による監視・盗聴が行われ、そこに微妙な人間としての感情を表現しています。盗聴自体はウォーターゲート事件に見られるように、どこでもありうることですが、国家が公然と反体制的な人間を監視するシステムは、社会主義国ならでは。こんなことがほんの20年ほど前まで公然と行われていた事実には愕然とします。
自由を犠牲にしてわが身の生活を守らなければならない人間の不自然さと不合理さ。ベルリンの壁の崩壊は、やはり起こるべくして起こった歴史の必然であったことを改めて認識させる骨太の映画でした。
今日はこの辺で。