映画「グラン・トリノ」

クリント・イーストウッド監督、主演の「グラン・トリノ」鑑賞。各種映画レビューでも高い評価を得ているということで、早速今日行ってきました。
日本的に言えば頑固一徹の爺さんの、微妙な心の変化を描きながら、ラストの涙を誘う結末までを、淡々と語るという地味な作品。私の席の右隣の中年の女性が涙を流して観ていましたが、左隣の若い男性も同じく涙を見せていました。普通で自称涙もろい私も涙を流すところですが、どうしたことか涙が出てきませんでした。同じイーストウッドの「ミリオンダラー・ベイビー」にはさんざ泣かされたのと比べると、いまいち。
何故でしょうか?勿論私の今日の気分も関係はするでしょうが、辛口風に言うと、最初からお涙頂戴的なストーリーが見えていたからかもしれません。
イーストウッドは何を訴えようとしたのか?アメリカに黒人大統領が誕生する時代に、アジア人をイエローと呼び、黒人を平気でクロと呼ぶ保守的な人間がまだまだたくさんいることを自らの台詞で訴え、そんなアメリカの保守層もこれからは変らなければならないことを強く訴えているような気がしました。
最後は銃を持たずに死んでいくイーストウッド。あまりにも格好が良すぎるヒーローでした。
今日はこの辺で。