和歌山毒カレー事件の真実は

今日、和歌山毒カレー事件最高裁判決があり、林真須美被告の死刑が確定しました。
この事件、結局は決定的な物証と自白がなく、状況証拠の積み重ねで林被告しか犯人の可能性がないという判断で検察が死刑求刑し、それが最後まで裁判所の判断を決定付けたのでした。
何の罪もない、夏祭り参加者が4名も死亡し、そのほかたくさんの人が重軽傷の被害を受けたことから、犯人が死刑になるのは当然ですが、最後まで自供しなかったというのが引っかかります。
警察や検察の取調べの過酷なことは、これまでに何件もの冤罪事件を引き起こしてきたところから、ほぼ立証されていますが、そんな中で林被告が自供しなかったのはどうしてなのか?本当にやったのか、やっていないのか?林被告と、もし真犯人が他にいるとしたらその真犯人しか真実は知りません。
もう一件、京都舞鶴の女子高生殺人事件も、容疑者が否認のまま逮捕されました。この事件も、やはり状況証拠しかない中で、警察が強引に逮捕したようなところがあり、冤罪が危惧されます。
世間の注目を集める事件に対して、相当なプレッシャーが警察にかかることは十分理解したうえで、一方では権力の怖さも強く危惧されます。
思えば、松本サリン事件の際、真っ先に疑われたのは、奥さんが被害を受けた河野さんでした。それも、毒ガス発生場所のそばに家があり、河野さんが農薬を倉庫に保管していたという理由だけでした。
状況証拠なるものの危うさを今一度考えてみる機会かもしれません。
今日はこの辺で。