派遣と格差社会

秋葉原の無差別殺傷事件以来、派遣に代表される非正規雇用労働者と格差や犯罪問題がクローズアップされています。勿論犯罪行為が非正規雇用労働者に多いわけでもないし、今回の事件が極めて特殊な人間の特殊な行為であることは間違いありませんが、短期雇用契約が故に常に失業と向き合い、また常に住む場所をなくす可能性におびえざるを得ない派遣労働者の恐怖は、相当なストレスであり、一触即発的な要素を含んでいることもまた確かです。
製造業にまで派遣が規制緩和されてから未だ数年ですが、安くて調整可能な労働力として急激に普及しました。そして日雇い派遣までいつの間にか許容されていました。産業革命以後に営々と築きあげられてきた労働基本権が、いつの間にかどこかに追いやられてしまったかのようです。
これではいけない、これでは日本が駄目になる、・・・やっとこうした懸念が真剣に議論されてきた今日この頃。将来の負の遺産を今のうちに摘み取っておかなければとんでもないことになる気がしてなりません。
雨宮処凛の言っていることを決して軽く見てはいけないことに、私も最近やっと分かってきた次第です。
今日はこの辺で。