映画「長い散歩」観賞

今日は久しぶりに女房と映画鑑賞。女房推薦の奥田英二監督作品「長い散歩」。「a long walk」の英語題名の方がしっくりいくような感じの映画でした。期待が大きすぎたので「イマイチ」感も若干残る作品でした。特に老人と幼女が旅をする中で、若い青年が出てきて打ち解けるのですが、突然自殺してしまうストーリーの不自然さなど、私としては不満に残りました。また、ラストシーンは老人が刑務所から出てくる場面ですが、果たしてこの映画の内容で誘拐罪が成立するのか?刑務所に入るような懲役刑が成立するのか?疑問です。映画で奥田英二が述べるように、世の中にはこの老人のような人が必要なのです。彼が懲役刑になるようでは、日本の司法も地におちているというしかありません。
親による子供の虐待は、ニュースでも後を絶たないほどに頻発していますが、このかわいそうな子供たちを助けてくれる人が如何に少ないか、如何に彼らを守る制度が不備であるかは、実態が示していますが、今日の映画で幼女の母親が話す言葉が虐待を象徴しています。彼女いわく、「私が子供の頃にされたことを、同じように今子供にしているだけ」。これが親による虐待の再生産構造に他なりません。この映画の幼女は果たしてその後どうなったのか?想像するしかありませんが、母親の元に戻り前と同じような暮らしを強いられるのか?母親が改心して母親らしくなるのか?施設に預けられるのか?
勿論やさしくなった母親に育てられるのが一番なのでしょうが、はっきりいって難しいでしょう。施設に入って成長するしか道がないのが悲しい限りです。
今日はこの辺で。