メーデーとホリエモン

今日はメーデーですが、労働運動はすっかり廃れてしまいました。こんなことを言うと労組の幹部の方にしかられそうですが、かつての高度成長時代の「要求すれば賃上げが実現する」雰囲気はすっかりなくなり、何とか賃下げを食い止めるのが精一杯の時代になって、すっかり元気がなくなってしまいました。そして高失業率時代になると、労働組合は自組織・組合員の雇用のために躍起となり、派遣労働や契約社員の権利は後回しになり、きわめて保守的な組織となりました。企業内組合の限界なんでしょうが、今後の大きな課題ではあるでしょう。私がメーデーに参加したのはもう20年以上前になりますが、そのときはバブル経済前の不況期でしたが、みんなの顔は明るかったことを覚えています。あのころに比べ政治も経済も全て様変わりして、将来に希望が持てない時代になってしまいました。あの当時に比べると、参加者の顔も随分変わったのではないかと思います。
さて、数日前にやっとホリエモンこと、堀江貴文容疑者が保釈されました。一回り痩せてすっきりした感じで出てきました。差し入れの食事でひもじい思いもせず、読書三昧の日々だったようですが、7kg痩せたのは厳しい取調べのためか、それとも規則正しい生活のためか?どちらだったのでしょうか。
ホリエモンライブドアの経営者として自社の社員の生活を考える立場にあったわけですが、彼に労働組合と言う発想があったか?興味のあるところです。ライブドア労働組合が組織されていたかは定かではありませんが、彼が社員のことをどれだけ思っていたか。「会社の発展が社員を幸せにする」という論理は正論ではありますが、社員の幸せはきわめて付随的なものでしかなかったのではないか。
村上ファンド阪神電鉄株を買い占めて、経営権を手に入れるところまで迫りました。そこで阪急が出てきたわけですが、村上氏に阪神電鉄の社員の幸せを思う気持ちがあるのか?これもきわめて疑問です。会社法の改正で株主の立場がより一層強くなったとのことですが、いわゆるハゲタカファンドと言われる株主集団に社員の幸せや安全に関する経営の「心」がないことは明白であり、経営者は気を引き締めていかなければならない時代になりました。
今日はこの辺で。