#ノンフィクション、エッセイ

読書日記

石牟礼道子さんの死去と地下鉄サリン事件23年目の集いへの参加、そして志布志事件という冤罪事件を知ったことから、ここ3カ月ほどは小説はほとんど読んでおらず、水俣病関係、オウム事件関係、志布志事件と冤罪関係のノンフィクションを読む毎日。 志布志事…

「それでも生きていく-地下鉄サリン事件被害者手記集」

地下鉄サリン事件被害者の会編「それでも生きていく-地下鉄サリン事件被害者手記集」読了。 先日、地下鉄サリン事件23年目の集いに出席し、改めて事件について興味がわき、本書を読みました。 かつて、村上春樹の「アンダーグラウンド」を読みましたが、そ…

「水俣病患者とともに 日吉フミコ闘いの記録」「四大公害病」

水俣病関連書籍の読書記録、今回は「水俣病患者とともに 日吉フミコ闘いの記録」読了。 水俣病のような大事件では、必ず生涯をかけて企業や行政、議会、更には社会と闘ってきた人物がいますが、日吉フミコさんもその一人。学校の先生から水俣市議会議員に転…

佐高信「原田正純の道 水俣病と闘った生涯」

水俣病関係書籍の第三弾は、佐高信作「原田正純の道 水俣病と闘った生涯」。 水俣病を勉強していて必ず出てくる方は何人かいますが、その中でも特筆すべき医学者、原田正純先生。 その生涯を公害病の患者の立場に立った活動をやってこられた原田先生は、75…

是枝裕和「雲は答えなかった 高級官僚 その生と死」

水俣病関連書籍として、映画監督是枝裕和が書いた「雲は答えなかった 高級官僚 その生と死」読了。 水俣病に関しては、その発生認知(1956年)からチッソの責任が確定(1968年)するまでに12年、さらにそこから損害賠償訴訟が提起され、国の責任が…

浅田次郎「竜宮城と七夕さま」

浅田次郎のエッセイ「竜宮城と七夕さま」読了。浅田さんが、JALの機内誌に2013年から2016年にかけて掲載したエッセイをまとめた単行本。従って、一つのエッセイは2,500字弱の短いものですが、エッセイの中にも出てくる通り、日本ペンクラブ会長でか…

鈴木健夫「ぼくは痴漢じゃない」

痴漢冤罪被害者であるサラリーマン、鈴木健夫氏著「ぼくは痴漢じゃない」読了。 痴漢の冤罪被害については、映画「それでも僕はやっていない」で克明に描かれている通り、被害者の証言をなんら疑うことなく警察の取調べが行われ、検察もこれを追従し、裁判官…

佐瀬稔「うちの子が、なぜ!―女子高生コンクリート詰め殺人事件」

佐瀬稔「うちの子が、なぜ!―女子高生コンクリート詰め殺人事件」読了。20年近く前の少年犯罪史上、最も残虐な事件として有名な事件の裁判を通した犯人たちの生い立ち中心のルポ。 この犯罪では、4人の少年が逮捕され、高裁で主犯格が30年の懲役、そのほ…

河野義行「疑惑は晴れようとも」

松本サリン事件の被害者であり、かつ容疑者でもあった河野義行氏の「疑惑は晴れようとも」読了。 足利事件をきっかけに、冤罪に関する関心が高まっています。河野氏は、松本サリン事件の第一通報者で、奥さんが重態(2008年に死亡)、本人も被害にあった純粋…