シンポジウム「日本の『共犯者たち』は誰だ?-権力とメディアの関係を問う」

昨日6月10日(日)、立教大学にてシンポジウム「日本の『共犯者たち』は誰だ?-権力とメディアの関係を問う」に出席。先々週の目黒区民センターのシンポジウムにしろ、今回のシンポジウムにしろ、大変な盛況でした。これだけ反安倍政権の根強い支持があるのでしょう。
昨日のシンポジウムは、李明博政権以降、韓国メディアが自由な言論を封じ込められた経緯のドキュメンタリー映画の上映と、監督の講演、その後はメディア関係者のシンポジウムという3部構成。
韓国のドキュメンタリー映画「共犯者たち」は、1980年以降民主化とともにメディアの自由度が広がったものの、李明博政権と朴政権の8年間でその自由度が下がった歴史を映し出します。新聞メディアがどうであったかの説明はなかったのですが、韓国の公共放送であるKBSとMBCの社長が政権圧力で変えられ、露骨な言論統制が行われるという内容。まさに現在の安倍政権が行っている状況そのもの。さらに驚きは、世界でのメディアの言論自由度ランキングで日本は73位、韓国が43位ぐらいで、日本の現状の方がひどいという結果。
日本でもNHK会長に政権擁護派の籾井氏が選ばれ、ついこの間まで会長をつとめていたのはいい例です。
シンポジウムでは、東京新聞の望月記者がここでも登場。とにかく元気な方で、現在は毎週どこかに呼ばれて話している活躍ぶり。前川前文科次官と双璧のご活躍。
とにかく現在の安倍を忖度して周りが隠蔽・改ざん・虚偽答弁を繰り返す現状を一日も早く解消しなければ、日本の未来はないような気がします。
昨日の進歩で立教の砂川教授が話していましたが、日曜日朝のTBSの長寿番組、サンデーモーニング司会の関口浩曰く、番組が始まるとメール・FAX等で、「こんな番組すぐやめろ」といった内容が届くとのこと。ネトウヨが活躍しているのでしょうが、こうした政権に批判的な番組が少なくなっているのは残念なことです。
メディアの最大の使命は、強いもの、すなわち政治・行政については政権および政権政党、刑事司法にあっては警察・検察・裁判所、財界にあっては大企業を監視することです。そして、もしおかしなことがあれば、手を加えずに、事実を国民に伝えることです。しかしながら、ともすれば記者クラブというぬるま湯につかりきって、権力者と持ちつ持たれる関係に陥って、事実をゆがめる可能性が大いにあります。そうなった場合は、メディアは巨大な権力者と化します。これだけは肝に銘じていただきたいものです。今日はこの辺で。