日本政治・行政の愚挙

私が入院中に日本政治・行政の愚挙が2件ありました。トランプ的な人気取り、後先考えない政治に怒りを覚えるばかりです。
一つは韓国のホワイト国除外。徴用工問題などへの対抗措置は明確にもかかわらず、後付けで安全保障上の措置と苦しい言い訳。こうして勧告を刺激すれば、更に相手はかたくなになることが目に見えているにもかかわらず、あえて愚挙に出るのは、嫌韓世論に訴えることにより支持率が上がるとでも思っているからか。対中強硬路線を走るトランプと全く同じスタンス。全く理解できません。決して下手に出ろとは言いませんが、じっと待つ戦略で十分です。野党からの批判が出ないのが恐ろしいところです。メディアも批判的な論調が少ないのが気がかり。日本外交はどうなってしまうのか?まったくもってお粗末としか言いようがありません。
もう一つは愛知トリエンナーレの「表現の不自由展 その後」の中止。従軍慰安婦像など、過去の展示会などで展示を中止された作品を並べた特別展が、1000件以上のクレーム電話で3日間で中止せざるを得なかった事件。河村名古屋市長の撤去要請や菅官房長官の支援金見直し発言など、政治権力による圧力も一因。
都合の悪いものはクレームで排除する、政権に都合の悪いものは排除する、税金を使うところには展示させないなど、極めて悪い前例を残しました。
そもそも税金は政権のためにあるものではなく、広く国民、市民に使われるもの。一部の為政者の意向で使うものではありません。それが今、日本全体で揺らいでいる気がしてなりません。
日本ペンクラブは批判声明を出しましたが、これに続く団体がたくさん出てきてほしいものです。ほかの団体も政権に忖度して批判しないようであれば、日本の言論・出版・表現の自由は死んだも同然でしょう。
今日はこの辺で。