映画「パトリオット・デイ」「ハクソー・リッジ」「あなた、そこにいてくれますか」

週末は雨模様の肌寒い天気が続きました。例によって映画中心の生活でした。
土曜日はギンレイホールにてアメリカ映画「パトリオット・デイ」と「ハクソー・リッジ」鑑賞。
いずれも実話をもとにした作品で、見ごたえ十分。ただし、非常にR12指定が示す通り、衝撃的な場面が映し出される映画でした。
パトリオット・デイ」は2013年に起きたボストンマラソンにおけるテロ爆破事件を描いた作品。2001年の9.11同時多発テロ以来のアメリカ国内での大規模なテロ事件からまだ4年しかたっていないことに驚きましたが、それだけそれ以降も世界各地で照り事件が繰り返されていることの証のようにも感じました。
9.11を描いた作品はいくつかありますが、その中でも出色の出来と私自身思っている、ポール・グリーングラス監督の「ユナイテッド93」というドキュメンタリータッチの傑作がありましたが、この映画もマラソンテロ事件の衝撃の場面を描くと同時に、犯人を逮捕するまでの過程をドキュメンタリータッチで描いているところが似ていました。
ラソン会場の準備や出場者の日常の描写から始まり、刻一刻と爆破時間が迫る緊迫感が画面から伝わり、そして実際の爆破場面。実際の映像なども盛り込みながら、そのすさまじい爆破場面が映し出されます。あれだけの爆破で死者が3名というのは奇跡とも思われますが、手足の切断を余儀なくされた方も10名におよびました。その後は犯人を特定していく場面ですが、ここでも決定打は監視カメラ映像。すぐに2名の容疑者が浮かび上がり、容疑者を追い詰める場面が後半のハイライト。犯人兄弟のうち兄は死亡し、弟は逃走後民家の庭にあったボートに逃げ込み、そこで発見され逮捕される。二人はチェチェン人の兄弟で、過激思想にかぶれたと思われています。
メル・ギブソン監督の「ハクソー・リッジ」は、宗教上の教えから暴力を否定した青年が第二次世界大戦に衛生兵として志願し、大戦末期の最後の激戦地沖縄戦で、多数の負傷者を救った銃を持たない兵士の実話をもとにした作品。
沖縄戦では、日本軍兵士3万人以上、民間人20万人以上が犠牲になったとされていますが、アメリカ兵も1万人以上が亡くなったとされています。その激戦地の一つが前田高地。アメリカは艦砲射撃で攻撃し、兵士は崖を登って前進を試みますが、なかなか作戦が進まず、両軍に大きな犠牲が出たとされています。その戦闘場面がこれまたリアルで、目を背けたくなるような戦闘場面が続きます。そんな中、武器を持たない主人公の兵士が自分の使命である傷ついた兵士を助けるという使命に没頭する姿が感動を呼びます。
この映画を観て、さらに沖縄戦の犠牲者数などを知るにつけ、決してあの残酷な戦闘場面が誇張でもなんでもないこと、そして、すでに日本の敗戦が濃厚な1945年5月に、なぜこれほどの犠牲を払う戦争を継続してしまったのか、つくづくその理不尽に怒りがこみ上げます。
あなた、そこにいてくれますか」は韓国の恋愛映画で、シネマート新宿で昨日日曜日に鑑賞。
タイムスリップできる錠剤をもらった中年医師が、過去の自分に出会って本来は事故で死亡するはずだった恋人を救う話。タイムスリップ映画は珍しくありませんが、どこかに矛盾がつきもの。そんな矛盾は関係なく、この映画はいい映画です。最後はハッピーエンドで、涙ポロリの場面は感動モノでした。
今日はこの辺で。