映画「ホテル・ムンバイ」

2008年にインド最大の都市、ムンバイで起きた同時多発テロを題材にした映画「ホテル・ムンバイ」をTOHOシネマシャンテにて鑑賞。

まだ未成年と思われるイスラム過激派少年たち約10名がボートで港に到着し、数人ずつに分かれて機関銃を持って駅や外国人の宿泊する高級ホテルを標的にテロを実行。実際に170名以上の死者が出るという大惨事になったこの事件。この中で、最高級ホテルといわれたタージマハルホテルを舞台に、テロ集団からお客を守るために命を張って行動するインド人従業員や、外国人宿泊客などを映し出します。

テロ犯人たちは、電話で首謀者と思われる人間の支持を受けて、命を捨てる覚悟でテロを実行してしまう危うさ、これは9.11アメリ同時多発テロと同じ構図で、やりきれない思いです。ISに参加した世界中の過激イスラム教者たちと全く同じ世界が繰り広げられています。

さて、この事件はインドを標的にしたということで、当時インド政府はパキスタンの仕業との疑いを持ったようですが、もちろんパキスタンは否定。映画では犯人が一人だけ生き残ったようなのですが、どんな供述をしたのかは不明。とにかくこの事件をきっかけに、インドーパキスタン関係も悪化したという歴史があります。カシミール地方の自治権を亡くしたというインド政府の対応と相まって、今また両国関係に煙が立ったような時期。

映画的には全編に緊張が充満し、見事な作品でありました。

今日はこの辺で。