映画四題

三連休でしたが、日本列島は台風18号が縦断し、雨模様。結局映画を4本観て終わりの連休でした。
昨日の日曜日は、ギンレイホールにて「マイ・ビューティフル・ガーデン」と「未来よ こんにちは」を鑑賞。
前者の「マイビューティフルガーデン」はイギリス映画。孤児として育ち、植物アレルギーのような症状がある女性が、借りたアパートの庭を荒れ放題にしまって、追い出しを宣告され、隣人の老人からガーデニングの手ほどきを受け、次第に心を通わせていくというファンタスティックなお話。この作品は観ていた楽しく、そこそこの映画でした。最近は高齢化の影響か、老人を主役または準主役に据える映画が目立ちますが、老人との交流を描いた「私はダニエルブレイク」を思い出すような作品でした。
後者のフランス映画「未来よこんにちは」は、イザベル・ユベール主演の作品ですが、主題が全く分からない映画。イザベル・ユベールの「エル」も気色の悪い映画でしたが、こちらも大女優の出演作としては不本意。どうも作品に恵まれない女優のような気がしました。
本日は武蔵野館にて「ナイン・イレブン運命を分けた日」とシネマカリテにて「追想」を鑑賞。
前者の「ナイン・イレブン運命を分けた日」は、アメリカの同時多発テロ、9.11の時に、貿易センタービルのエレベーターに閉じ込められてしまった5名の緊迫感のある話。あまりにも悲惨で有名な事件なだけに、ついついひきつけられてしまういます。特に映像については、実際の映像が頻繁に流れるので、当時を思い出します。私は大阪に単身赴任中でしたが、ちょうど会社から帰ってテレビをつけた瞬間に映ったのが現地映像。そしてしばらくすると、もう一機が隣の棟に激突しました。あまりにも現実離れした、しかし現実そのものの映像にくぎ付けになったことを覚えています。あの日その後自分はいつ頃眠ったのか?それが思い出せません。
そんな大事件を扱った映画ですが、舞台はエレベーターの中の狭い空間。この中での人間模様と脱出劇が描かれますが、十分に楽しめました。
そして最後は42年前のフランス映画「追想」。かつて観た気がしますが、ほとんど覚えていません。名作ということで鑑賞しました。ドイツの配線が濃厚となった時期のフランス。ドイツの最後の抵抗に備え、妻子を田舎に疎開させた医師でしたが、それが裏目となり、妻子を殺された主人公が、復讐に立ち上がり、ドイツ兵を殺す戦闘場面が映し出されますが、映画のタイトルが表すように、彼の頭には妻子の追想が浮かびます。そして復讐心がさらに高まり、ドイツ兵を一人残らず殺していく孤独な姿を描きます。フィリップ・ノワレの優しい顔が鬼と化していく姿とともに、ロミー・シュナイダーの美しさが一際強調された名作でありました。
今日はこの辺で。