池井戸潤の直木賞受賞

直木賞の最短候補と言われていた池井戸潤が「下町ロケット」で受賞しました。
恥ずかしながらまだ受賞作を読んでおらず、作品の論評はできませんが、彼の「空飛ぶタイヤ」に似た、中小企業対大資本の話。池井戸さんは銀行員出身らしく、当初は銀行小説が多かったように思いますが、次第に中小企業の経営者や社員を描くようになっています。銀行を辞めてコンサルタントをやっていた経歴から、銀行や企業経営に関する造詣が深く、かつストーリーテラーとしても一流で、読み出したら途中で読書中断するのをためらうほどに引き込みます。
さっそくamazonで注文しようとしましたが、品切れで配本が10日以上先になるほどに売れているようです。そこで池井戸さんのブログを覗いてみると、どうも増刷のタイミングが悪い様子。本来出版社は本の売れ具合をウォッチし、売れているようであれば早めに増刷をかけるのが商売のイロハと思うのですが、この本の出版元の小学館はそんな能力に乏しいのか?
直木賞にノミネートされ、しかも有力候補で、在庫切れしている書店がたくさん出ていればすぐにでも増刷をかけておくべきなのに。
昨日の授賞決定でみんな「下町ロケット」を買いに本屋に殺到するのに在庫切れ?でもこういう作戦もあるのかも。書店に行った人はやむを得ず注文予約し、面白い、売れている、という評判が評判を呼んでさらに売れるかも。
でもやっぱり読みたい本はすぐにでも読みたいのが読者でしょう。
今日はこの辺で。