池井戸潤「下町ロット ガウディ計画」「ロスジェネの逆襲」

本の文字が頭に入らないときに、それを解消するために読んで効果があるのが池井戸潤作品。久しぶりに池井戸作品二題読みました。その効果は抜群。あっという間に読了できました。
下町ロケット ガウディ計画」はご存じ大田区の中小企業でありながら、最先端技術開発で差別化を図っている佃製作所の佃社長をはじめとした工場の従業員や得意先、ライバルメーカーを絡めた、勧善懲悪を描いた作品。テレビドラマ化されており、私もテレビドラマを見ているので、読みながら画面を想像できるので、とにかくすいすい読めます。ガウディ計画とは、心臓病患者のための心臓弁のこと。心臓弁を開発する善側の開発者たち、妨害する大企業やライバルメーカー、医療審査会関係者などなど、多彩な登場人物が効力したり、邪魔したりと、手に汗握る展開は池井戸作品の真骨頂。もちろん最後は善が悪を倒す痛快さ。
「ロスジェネの逆襲」は5~6年前に読んだ作品の再読。この作品は未だ映画やTVドラマにはなっていないのではないかと思います。
ご存じ半沢直樹が証券子会社に出向中に手掛けるM&A計画を、これまた善悪相まみれる中で、スカッとした解決を図る痛快作品。痛快ではありますが、親会社の銀行にこれだけ逆らえることが果たして現実的なのかどうかは別にして、あくまでフィクションとして読まないとほころびばかりが目立つのですが。特に2000億円もの融資をする会社の与信管理をこんなお粗末な形でやっていることがあるのか?
ところで、超高視聴率を上げた半沢のドラマ化が、7年ぶりぐらいに復活するとの情報アリ。なぜ間が空いてしまったのかについて、週刊誌情報では、前回と同じキャストを出演させる難しさがあったとのこと。前作で一躍主役級の人気者になった役者さんが結構おり、その人たちも売れっ子のため、なかなかスケジュールが合わなかったとのことですが、本当か否かは不明。怪物作品だけに、キャストを変えることの難しさがあるのでしょうが、私的には、半沢役の堺雅人さんさえ変わらなければいいと思うのですが。
今日はこの辺で。