海堂尊「ジェネラル・ルージュの凱旋」

海堂尊ジェネラル・ルージュの凱旋」読了。一週間前に映画を見て、出来が良かったので呼んだ次第。
映画と小説では本筋は一致しますが、人物設定が随分と違います。まず、田口委員長は小説では中年(40代)の男性医師ですが、映画では若い女性医師になっています。これは映画という、よりエンタテイメント性が求められる作品がために、前作の「チームバチスタの栄光」から設定を変えているのでしょう。
ほかには、姫宮なる官僚医師も出てきませんし、医療会社の営業マンが殺される場面は、逆に小説にはありません。総じて言えるのは、映画の方がより楽しませてくれているということでしょうか?
決して小説が面白くないということではなく、映画が小説を超えてしまったということでしょう。
それにしても、映画をはじめに見ると、小説を読んでいて、途中で盛んに脳裏に映画の場面が浮かんできて、これまた楽しいものです。そして、どうしても各人物が役者の顔のダブってしまいます。そうすると、良くぞこの人をこの役に配役したなあ、と感心してしまいます。野際陽子の年配看護師などはどんぴしゃの役ではないでしょうか。勿論この小説の主役の堺雅人もですが。
今日はこの辺で。