映画「連合赤軍、浅間山荘への道程」

実は先週16日の日曜日に観にいく予定だったのですが、トラブル発生で16・20日が出勤となり、本日表題作を観にいってきました。
若松孝治渾身の一作といいましょうか、事実を忠実にたどった浅間山荘事件までの壮烈な連合赤軍の姿。
次第に追い詰められていく中で、山岳ベースキャンプで繰り広げられる総括というリンチ。森恒夫永田洋子の狂気のような思想と暴力。それに誰も逆らえない集団の恐ろしさ。これは現代の学校における「いじめ」にも共通するし、オウム真理教の狂気にも通じるものがあります。
日本をよくするために共産主義思想に傾倒し、否定しながらも必然のごとくスターリンを髣髴とさせるような粛清が連合赤軍の中で起こったのです。
私たちは浅間山荘事件のテレビの映像記憶が強いため忘れがちですが、本当の連合赤軍の狂気は総括=リンチという粛清にあったことを忘れてはなりません。
最後に16歳の少年が浅間山荘の中で叫ぶ「勇気がなかった」は勿論フィクションでしょうが、誰もが疑問に思いながら誰にもそれを言い出す勇気がない状況、言ったら自分が総括される恐怖。極限の恐怖を若松監督は迫力十分に描いてくれました。
ぜひ皆さんにお勧めしたい作品です。
今日はこの辺で。