映画「明日への遺言」

映画「明日への遺言」鑑賞。大岡昇平の原作は読んでいませんが、戦犯裁判という知識のみで鑑賞。岡田資中将という人間の生い立ち、哲学などの基礎知識がなければ、彼が部下をかばい、全責任を背負って絞首刑の判決を受け処刑されたという、あまりにも格好がいい映画です。私が見た印象も、まさにこうした印象でした。
帰宅して岡田の経歴や哲学を調べてみると、彼の仏教者としての哲学、信念を理解でき、決して悲劇のヒーローではないことが分かります。
戦時下の、お互いに無差別爆撃を繰り返した凄惨な戦争の下、果たして爆撃した敵兵に対しての「報復」の気持ちはなかったか?通常人であればまさに報復で略式裁判を行い、斬首をしたでしょうが、岡田中将は最後まで処罰と答えました。仏教者の彼には報復という言葉は本当になかったのかも知れません。
今日はこの辺で。