貫井徳郎「さよならの代わりに」

貫井徳郎「さよならの代わりに」読了。本年最初の小説レビューですが、あまりお勧めすべき作品ではありませんでした。
ある小さな劇団で看板女優が公演中に殺害されるという推理小説。この殺人事件をメインにして、タイムスリップした女性が絡んできます。しかしながら、ここにタイムスリップを絡ませる必然性があるのか?はなはだ疑問であり、更に、犯人があまりにも意外性がない人物(もしかしたら意外性がないのを作者は狙ったのか?)すぎて、謎解きとしても消化不良気味。
こんな訳で、本年最初の小説としては不満足度の高い作品でした。
いずれは直木賞をとる逸材ではありますが、貫井さんの更なるご努力を期待したい思いです。
今日はこの辺で。