北朝鮮の思惑

電撃的に北朝鮮に関する6カ国協議が再開されることになりました。米中朝3カ国が急遽北京に集まり、3者で話し合った結果、北朝鮮が無条件に6カ国協議に参加することを約したとの報道です。これに対しては、昨日から様々な憶測が飛び交っています。「無条件」とはどういう意味なのか?北朝鮮は核保有国として参加するのか?金融制裁が厳しくてにっちもさっちも行かなくなってきたため、北朝鮮が半ば白旗を揚げたのか?などなど。いずれにしても、6カ国協議が再開したとしても、核問題が簡単に解決するとは到底考えられません。最も考えられるのは、北朝鮮が核保有国としての発言力を要求して、半ば脅しをかけるがごとく振舞うことです。これに対してアメリカは、核保有国として絶対に扱わない、認めないと主張するでしょう。こうして再び対立が激化し、最も困るのが中国です。中国とて北朝鮮を核保有国として認めるわけにはいかず、かつ国連決議には従わざるを得ない。されどこれ以上対立を深めて、結果北朝鮮の崩壊に繋がってはたまらない、などなど、頭の痛い前途が待ち構えています。そして日本、韓国はと言うと、正に北朝鮮の核の脅威にさらされ続けなければならない状態になることが懸念されます。国民が上に苦しんでいるような貧しい国にいわば脅しをかけられているのです。一番怖いのは、こうした状態が長く続いて、日本国内に核保有論や再軍備論が盛り上がることです。これは決して国民にとっていいことではありません。残念ながら、日本の一部の人、中川や麻生と言った「核論議推進派」が頭をもたげて、日本を変な方向に世論誘導するようなやからがいることは事実であり、これは北朝鮮の恐怖よりも恐ろしいことかもしれません。
とにかく再開される6カ国協議の動向を見守るしかありませんが、大人の知恵を出してほしいものです。
今日はこの辺で。