サラ金問題について

サラ金の多重債務問題が社会問題となり、その中で利息制限法と出資法の上限金利の違い、いわゆるグレーゾーンの解消について自民党が法案をまとめ、今週から始まる臨時国会に提出する予定になっている。その法案のおかしなところは、グレーゾーンを解消するといいながら、例外規定を設けていること、完全実施がまだ先であることから、骨抜きとの批判を受けている。
いわゆる業界団体が相当政治家にプレッシャーをかけ、「金利を下げれば買出しも制限せざるを得ず、その分闇金に手を出すことになる」といった脅し文句を使い、例外規定を設けさせたとのマスコミの報道である。全く残念で悲しい話である。今大手サラ金はテレビのコマーシャルを使い、また自動貸出機を相当数設置し、キャッシングと称して顧客を掴んでいる。しかし、今のようなグレーゾーン金利を堂々とテレビCMに流している傲慢さには腹が立って仕方がない。それを流すテレビ局にも頭に来るのは私だけでしょうか?先日最高裁は、グレーゾーン金利を事実上違法としました。最高の法務機関が違法としたものに対して、サラ金業界は何ら対応していないように思えて仕方がありません。少なくともテレビCMでの20%以上の金利表示は無くすべきですし、テレビ局はそのくらい審査すべきです。
私の知人が6年前程前に自殺しました。その彼の債務整理を頼まれたのですが、やはり多重債務者でした。住宅ローンや銀行からの借り入れが大半でしたが、サラ金からの借り入れも武富士、プロミスなど6件ほどありました。要は簡単に借りられてしまうのです。その結果が自殺という選択でした。サラ金の整理をしている中で、武富士等大手は本人が亡くなったことを知らせると、「ああそうですか、それでは死亡診断書を送ってください」とあっさり言って、債務の返済は必要ありませんとの回答でした。私としては、あまり知識がなかったので、「ああ、良かった」と安堵しましたが、最近の報道で合点がいきました。ちゃんと生命保険がかけられていたのでしょう。サラ金としては万々歳の結果になったのです。ただ、中小のサラ金2社は相続人に請求するとのことで、最終的には話し合いで金利分を除いた金額以下で決着しました。
こうした経験があるため、サラ金がのさばる姿が癪に障って仕方がないのです、そのサラ金に群がる政治家、サラ金に金を貸す銀行などの金融機関。もっと健全な社会にするために、倫理観をもって自らの業務を遂行しなければならないと思う次第です。
今日はこの辺で。