映画館再開の喜び

コロナ対策の一環で映画館も上映自粛が続いていましたが、やっと先週末から再開が始まり、早速3作品を鑑賞。私が頻繁に行くのが飯田橋ギンレイホール新宿武蔵野館なのですが、ギンレイホールは、おそらくはオーナー企業で、従業員の方もそこそこの人数いらっしゃいます。閉館2か月間は大層ご心配されたのではないでしょうか。是非とも名画座として、そして何と言っても年間パスを発行している珍しい、映画ファンにはたまらない営業をされているので、従業員の方の雇用も含めて、生き残ってほしいものです。

武蔵野館は東証2部上場企業とはいえ、売上金額などは中小企業並み。どちらかというと不動産事業収入が大きいのですが、映画事業でも老舗で、名画をたくさん封切っている映画館が売り。シネマカリテの入っているビルは飲食事業者で、コロナの影響で撤退事業者もいるなど、厳しい経営が予想されます。こちらも是非とも映画の明かりを消さないように頑張っていただきたいものです。

どちらの映画館も密接を避けるために、観客席は一席空ける方式を採用。特にギンレイホールは、通常2本立てなのですが、隔日ごとに1本上映の総入れ替え性のためか、あるいは、まだまだ皆さん外出を控えているのか、通常は満席近いのですが、立ち見が出るような状況ではありませんでした。

ギンレイホールで2日間で鑑賞したのは「Yestaday」と「レディ・マエストロ」。

イギリス映画「Yestaday」は、主人公の男性が事故で気を失って、気が付いたらば異変に気が付く。ビートルズの存在をだれも知らないことに。音楽家を目指していた彼は、これを利用してビートルズの作品を自作自演しスターになるという物語。ビートルズの曲がたくさん流れるのですが、「yestaday」はちょろっと出てくるだけで、エンディングは「ヘイジュート」でした。

アメリカ映画「レディ・マエストロ」は、指揮者を目指す女性が主人公。1920年~30年代の時代設定で、当時は女性が指揮者になることはタブーのような時代。そんな周りの空気をはねのけて、夢を実現するというサクセスストーリーなのですが、エンディングで、今現在も女性指揮者の存在は極めて過少で、いわゆる有名指揮者はいない状況とのこと。ここにも見えない男女差別が存在するようでした。

武蔵野館で鑑賞したのは、台湾映画「悲しみより、もっと悲しい物語」。韓国でヒットした映画の台湾でのリメーク版とのこと。16歳で出会った少年少女が、大人になるまで一緒に暮し、お互いを愛し合うのですが、男性には不治の病が襲いかかり、男性は何とか女性に幸せになってもらいたいがために、別の男性と結婚させようとする。それに女性は気づき、従うのですが・・・・。男性の優しさと悲しそうな顔が印象的な映画。そんなに傑作ではないものの、自然と涙が出てきてしまう映画でした。

今日はこの辺で。